11月のぽーと会は、お母さんたちの間でも話題にのぼることが多い、「思春期、ティーンとの接し方」がテーマでした。
かねてより「是非このテーマで、ぽーと会セミナーを!」というリクエストの声が多く、このたび子育ての大先輩K先生にお越し頂いて実現しました。
先生が付けて下さった素敵なセミナータイトルは、「ティーンと共に歩く」。
K先生は、ドイツ、アメリカ、日本という三つの国と文化にまたがって三人のお子さんを育てあげられました。(短期滞在のスウェーデンも入れると四カ国)
Part1では、そんなK先生が子育てで経験された様々な出来事、その時どきで感じたこと、お子さんに何を伝え、どう接してこられたかを聞かせて頂きました。
三人三様の個性豊かなお子さんたちは、それぞれにカルチャーショックやアイデンティティ・クライシスを経験されたそうです。 先生ご自身もまた、海外での子育てに戸惑うことがあったそうです。
そんな時、先生は常に「これは私が日本人だから思うことなのか、それとも人として思うことなのか」と自問自答されたそうです。
日本で生まれ育って日本の価値観を持っている親が、アメリカをはじめとした海外育ちの子供を育てる時、とかくそのことを忘れそうになる時があります。 そしてそのことが原因で、ティーンの子供との接し方がますます難しくなることすらあります。 K先生が自問自答されてきたというお話は、私たちが是非いつも心にしまっておきたいことだと思われました。
Part2は、「K先生に相談しよう!」というコーナーでした。 「思春期のことを相談できる会があったら良いな」と言ってくれたメンバーの言葉がきっかけとなり、このコーナーが実現しました。
先生の経験談や温かい空気に引き出されて、参加してくださった皆さん一人一人の口から、「今困っていること」や「子育ての現状」など様々な話が飛び出しました。
そのそれぞれに対する先生のアドバイスやコメントを伺いながら、また学べることが沢山ありました。 他の参加者の話や悩みを聞いて「ハッとすることがありました」と言ってくださった方もいました。
ところで、K先生に教えて頂いてブームになった言葉がありました。 それは「ケチャップ効果」という言葉です。
ケチャップのボトルに中身が沢山入っていても、ある時までは空気しか出て来ない。 けれど一度ケチャップが出ると、ドバっと大量に出て来る...という意味が込められていて、子供の成長や、努力が実を結ぶ時の様子を表しているのだそうです。
子育てのある一時点で見えている子供の様子は、けしてそれが全てではない、長い目でケチャップ効果を信じて見守ろう!というメッセージでもあり、この言葉に大いに励まされたお母さんが多かったようです。
この日のK先生の経験談や相談コーナーでの答えから、「子供を愛情豊かに見守り、異文化の中で果敢にチャレンジしている思春期ティーンの気持ちに共感し、何があっても味方だよというメッセージを伝える」、そんなお母さん像が見えました。 その姿はまさに先生から頂いたセミナーのタイトル、「ティーンと共に歩く」そのものでした。
多忙なスケジュールの中を、素敵なセミナーの機会を下さったK先生に心から感謝しております。
そして参加してくださった皆さんも、色々な話をシェアして下さり、本当に有り難うございました。
参加を希望されていたのにご都合が合わずに欠席された皆さん、ぽーと会ではこれからも「思春期・ティーン」というテーマでセミナーを行っていきますので、楽しみにしていて下さい。
Written by Chako