Thursday, April 18, 2024

いま理解しておきたい「AIによる変化」と「我々の未来」

 4月のぽーと会は、かねてより念願だった、AIについて学び、未来について考えるセミナーを、日系誌ライトハウスよりお繋ぎ頂いたAI・先端技術活用型コンサルタントの*大西正之さんを講師にお迎えして開催しました。
 
今回は、ぽーと会初となる、サンディエゴの図書館会場からZOOMを繋いでのハイブリッド形式で行いました。

 大西さんのお話は、私たちがこれからAIとどう付き合っていけば良いのかを考えるキッカケを、たくさん与えてくださるお話でした。また、AIがますます進化し、普及していく世の中で、「人間はどう生きていけば良いのか」「どんな力を身につけ、磨いていけば良いのか」についての示唆に富んだお話でした。

「AI利用で生まれる時間をいかにして使うか」「AIにはできない、人間だけにできることとは何か」を考えながら生きていくことが、とても大切な時代に来ているのだと感じました。

また、「AI等の進化に溢れる未来は、人間中心の幸せな世界だと思ってください」という大西さんの言葉も印象的でした。AIと闘わず共存し、意図的に「幸せな未来」へと向かっていくよう努めることもまた、人間の知性に他ならないのかもしれません。





参加者の方々から寄せられたご感想をご紹介いたします。「AIのことを危険なもの、恐いものだと漠然と捉えていたが、これから上手に付き合って行くことが必要だとわかった」「生成AIのメリットだけでなく、デメリット及びその対処法についても説明されていたのが良かった」「未来の社会のイメージを少しだけリアルに感じることが出来た」「社会の変化、日本とアメリカの環境の違いなど、多くのことを考える機会となった」「“変化できる人間”になることは非常に重要だと気付かされた」「AIそのものが台頭するのではなく、AIに精通した人が変化に対応できない他の人の仕事を奪うといったお話が印象に残った」「これまで以上にセキュリティにも自分で気を付けていかなければと思う」。


他には、変化するのが難しいシニア世代への、援助、取り組みなどに関心を寄せ、懸念する声もありました。


・・・セミナーは、大西さんがクイズも取り入れて会場とのやりとりを交えながら、とても楽しく進行してくださり、対面型とオンラインをミックスしたハイブリッドならではの良さを感じました。と同時に、会場の参加者の質問や意見の声がZOOMの参加者に聞こえづらい等の、運営上の課題も見つかりました。


・・・AIや機械に弱いと感じている方にも、ある程度は生成AIを使えているし知識もあるという方にも、またその他の様々な年齢と職業層の私たちに、AIを取り巻く世の中の「大きな森と木々」の両方の解説を取り入れながら、「これからの時代を如何に生きるか」の問いを投げかけてくださった講師の大西さんに、心より感謝申し上げます。


会場に足を運んでくださった皆さん、ZOOMでご参加くださった皆さんも、本当にありがとうございました。


*【大西正之さん】大阪出身。日本の大学でコンピューターサイエンスを学んで卒業後、米国留学を経て日本で商工会議所、製薬会社に於いてシステム開発に携わる。その後、インターネット技術者に転身し、Cisco に転職。Cisco米国本社に転籍して渡米(2007年)、世界の技術者を統括するシニアマネージャー職に就任。米国Microsoftではシニアディレクターとして活躍(2020~2024年)。これまでに世界約30か国での技術支援経験を持つ。カリフォルニア州立工科大学(Cal Poly)などの学術機関で客員講師を10年以上行っている。LA郊外在住。

 

 

 

 

 

Monday, March 4, 2024

ZOOMぽーとカフェ2024 〜題名のないぽーと会〜

2月のぽーと会は、2年3ヶ月ぶりに「ZOOMぽーとカフェ」を行いました。
 
ぽーとカフェはスピーカーをお呼びせずに、参加者の皆さんから投げかけられた質問に対して、経験、アイデア、意見などをシェアし合う座談会のような趣です。
 
今回は、ぽーと会の拠点サンディエゴからはもちろん、アメリカ東部、中部、カリフォルニア北部からもご参加頂きました。また、お子さんの年齢は小学生から社会人までと幅広く、ぽーと会が願っていた「お住まいの地域やお子さんの年齢を超えて」の交流が実現しました。

この日のぽーとカフェは、事前にお寄せ頂いた以下のご質問を軸にお話しました。

1. 大学の専攻の決め方(特にやりたいことがよくわからない場合)

2.  忙しいお母さんの「自分の為の時間の作り方」

3.  夏休みの過ごし方

4.  バイリンガル教育について

・二つの言語が育っていくよう、家でどのような工夫をしてい     るか

・バイリンガル教育にはゴールがないが、どんな心がけで

    子どもと接しているか

・アメリカで暮らしていく上で自分自身は英語とどう向き合っているか

 

これらのトピックについてお話する内に、話題はいつしか「思春期の子育て」へ自然と移っていき、「思春期」「反抗期」に関することは皆さん本当に色々と思うところがあり、沢山のシェアが行われました。

 

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・・・参加者の各ご家庭のカラーや家族構成、ご自身のバックグラウンド、アメリカに来た理由も実に様々ですが、皆さんがお子さんのことを思い、工夫をしながら、また、お子さんを受け入れることの大切さを学びながら子育てをされているお話や、自分では気が付かなかった考え方やアイデアをお伺いし、今後の子育てに活かしていきたいヒントをたくさん頂くことが出来ました。

 

一つ一つのご相談に寄り添い、シェアしてくださった参加者の皆さん、有意義で楽しい時間を共有できましたこと、本当にありがとうございました!

 

 

・・・ぽーとカフェは普段のセミナーと比べると比較的少人数になることが多いですが、そのぶんリラックスして一人一人にお話し頂くことができ、他の方のお話にもじっくり耳を傾けることができるので、ぜひこの企画を今後も続けていきたいと考えています。

 

またの機会に皆さんとお話しできることを楽しみにしています!


Monday, January 8, 2024

アメリカ大学進学セミナー2023

 12月のぽーと会は、毎年恒例「アメリカ大学進学セミナー」をオンラインで行いました。
教育カウンセラーの原田誠先生、そしてアメリカの大学に進学された4人の先輩方をお迎えし、アメリカの進学に必要な知識や戦略に加え、先輩方の体験談をお伺いできる大変貴重な機会でした。
 
第1部の原田先生からは
 
1)アドミッション最新動向と今後の展望
2)出願のオンライン・ツールCommon Applicationについて
3)Applicationにおける生成AI利用の是非と、大学側の生成AI利用の現状
4)学費に関する基礎知識(Financial Aid, Scholarship)とケーススタディ
などについてお話を伺いました。
 
コロナ禍以降、SATなどのテストがオプショナルになるなどアドミッションの動向も変わっていること、またAIツールの活用についての是非など最新情報がぎっしり詰まったお話は、とても勉強になりました。
事前に沢山お寄せいただいていた質問のコーナーでは、AP examの重要性、GPAやエッセイの重要度、Waiting listになった場合などについてもお答え頂きました。

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第2部ではアメリカの大学に進学された下記の多彩な4人の先輩方から(高校時代の過ごし方、大学生活、将来について等)お話を伺いしました。
 
1)テキサス州の私立大学をB.S. Physics, Minor in Astronomyで卒業後、現在はカリフォルニア州立大学のAtmospheric and Oceanic Sciences Ph.D在学中の先輩
2)イリノイ州の私立大学のフレッシュマンで、STEM系に進む予定の先輩。
3)カリフォルニア州の私立大学をMathematical and Computational Biology専攻で卒業後、カリフォルニア州立大学でGenetic CounselingのMasterを修了された先輩
4)  NY州の私立大学に在学中の先輩。Mechanical Engineering Major / Music minor
 
 
先輩方のお話からは、高校時代のアクティビティや大学選びに迷った時の決め手(ファイナンシャルエイドや大学とのやり取りの重要性など)、具体的な経験談をたくさん伺うことができました。
 
4人の先輩方は理系専攻ですが、「高校時代に自分のパッションのある活動に取り組み、それをアカデミックと両立され、キャンパスビジットや大学とのやりとりを通してアプライする大学を絞り込み、合格した大学を比較検討して、最終的に進学先を決定する」というプロセスを経た先輩方のご経験は、文系理系の枠を超えて共通のヒントになり、大変参考になりました。
 
長い間、教育コンサルタントとしてたくさんの生徒さんを指導していらっしゃる原田先生から、アメリカでの大学進学について日本語で最新情報を詳しく学べる機会を今回もいただき、とても有り難く、大変勉強になりました。
 
また、自分の夢に向かって巣立った先輩方の貴重な体験談をシェアして頂き、大学を選ぶ際の視点について、各自改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。家族でお話し合いのきっかけにもなりますようにと願っています。
 
原田先生、3人の先輩スピーカーの皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
 
 Written by J