Friday, July 17, 2015

お仕事シリーズ第2回 「起業という生き方」

6月のぽーと会は、「お仕事シリーズ第2回 - 起業という生き方」テーマに、ソーラーパネルビジネスを経営されるPhong Huynhさんをお招きして、自分の心に火をつけ、やりたい仕事を見つけ、自分の夢を実現するやり方を学びました。

Phong Huynhさんは8歳の時に、ご家族でアメリカに移住しました。当初はとても貧しく、言葉もわからず、周囲からいじめられるなど、苦労をしました。しかし、仲間同士助け合い、励ましあい、それぞれ自分の道を切り開くことができました。幼馴染たちは、現在、有名なシェフ、地方判事、学者となり成功を収めています。

Phongさんがまず最初に伝えてくださったことは、「アジア人は勤勉で頭も良く、素晴らしい民族である。」ということです。しかし、アメリカ社会では不当に扱われることも多いので、アジア人同士が団結して地位の向上を図らなければならないことも教えていただきました。

昭和の日本で育った親にとって、一番驚いたトピックは、子供たちのキャリアのことでした。親が子供に植え付けがちな「固い仕事」「成功を意味する」職業の代表的なもの「医者」「弁護士」「エンジニア」は、IT技術の向上、海外へのアウトソーシングにより、もはや高給やステイタスを約束されるものではなくなったそうです。

医者になるまで高い学費を払い、大きな犠牲を払ったとしても、以前のようなメリットが保障されているわけではないので、「人を健康にしてあげたい」「医学が大好き」という熱い思いからではなければ意味がなくなりました。

弁護士も、今ではネット上で数分の一の値段でサービスを提供しているので、高収入はあまり望めません。

今後の仕事選びは「親を喜ばせるために職業を選ぶ」のではなく、「子供自身が心からやりたいことを見つけ、そこで人とつながり、世の中をよきものに変えられる生き方」ができるようになるためのものという考え方をするべきだとPhongさんは教えてくださいました。

「ラットレース(馬鹿げた競争)から開放される必要性」も強調されています。高い学費を払い、ステイタスの高い職業に就き、それにふさわしい家、車を買い、贅沢な生活にふさわしい美しい伴侶を着飾らせ、子供に高い教育を施しと、エンドレスに莫大なお金を使い続け、その返済に、長時間仕事をし、といった悪循環を断ち切ると、生きることが楽になります。

子供たちに対して、「いつも自分自身を時代に合わせてアップデイトしつづける仕組み」を教えてくださいました。その1つの方法は読書です。Phongさんは、お奨めの本を10冊紹介されました。

アジア系アメリカ人として、仕事で成功し、コミュニティーで愛され、若い世代を育成しているPhongさんの生き様は大人の私たちから見ても、素敵でした。

私たち日本人の親は、右肩上がりの昭和の日本の価値観を引きづったままアメリカに移住し、マイノリティの子供を育ててきました。アメリカ社会では使い物にならない情報を元に子供たちに将来のプランを押し付けてきたことを反省しました。素晴らしいセミナーを本当にありがとうございました。

そして、夏休みにも関わらず出席してくださった皆様もありがとうございました。良い夏休みをお過ごしください。


Written by keiko