6月4日(日)、就学中のお子さんと親御さんを対象に、ワークショップ「アメリカ育ちの子ども&日本育ちの親/違いを知ってお互いを理解し合おう ~子どもたちが学校で学ぶことを通して~」を学童クラブで行いました。
スピーカーには、学童クラブJapanese & Math Academy の数学の先生であり、人気ブログIn
Nadeshiko Way「アメリカで生きる、やまとなでしこ達の学び場」主宰、そして2人の小学生のお母さんでもある小松スミスえりなさんをお招きしました。
今回のワークショップは、18歳で留学生として単身渡米し今日まで様々なチャレンジをして来られたエリナさんの、日米の文化や言語、学校教育に対する「鋭い観察眼」と「深い分析力」、またそれを「文章で伝える力」に加えて「人生を楽しむ姿勢」という4拍子そろったブログを拝見して感銘を受け、会いに伺ったのがキッカケでした。
日本で生まれ育った親が、アメリカ育ちの子どもを育てるとき、特に子どもが思春期に入ってくると、「なにゆえ、こんな行動を取るのだろう?」とか「なんだか話が通じない」「どうして子どもが私の話に耳を傾けてくれないのだろう」と思ったことがある方も少なくないと思います。 また、子どもは子どもで「なぜ親はこんなにクドクドとウルサイのだろう」「何が言いたいのか全然わからない」と思っていたりします(笑)。
これには勿論、親子間のGeneration Gapや個性の違いもありますが、アメリカで子育てをしている私たちにとっては、「親の文化」と「子どもの文化」が違うという点にも起因していると考えられます。
この文化の違いを、子どもが1日の大半を過ごすアメリカの現地校、そこで受けている授業や勉強の仕方などを通して培っている「ものの考え方の構造」「発想の仕方」という面からエリナさんに解説して頂いたのが、今回の画期的なワークショップでした。
ワークショプの概略については、San Diegoゆうゆうの佐藤編集長が素晴らしい記事にまとめてくださいましたので、是非ご一読ください。 (6月16日号P24 Look-Look)
エリナさんご自身は、日本では数学が大の苦手で常に悩みのタネだったそうですが、アメリカのコミュニティカレッジでそれを克服。 数学の面白さに目覚め、Math Majorを取得されたそうです。このことによりその後の人生の大きな自信を掴んだとおっしゃいます。Mathが教えてくれたものは「人生全般における問題解決力」や「Mathの向こうに実社会があること」だとのこと。そして「それを多くの若者に伝えていきたい」と、これから本格的に教育者となるための勉強をご自身も重ねていらっしゃいます。
参加してくださった方々からも色々な感想が寄せられました。「エリナさんのお話を聞いて、我が家の親子間コミュニケーションの謎が解けた」と言ってくださった大学生、「こういうコミュニティがあるって良いね」とお母さんに呟いた高校生、「子供がこれから入っていくアメリカの学校のことが分かって良かった」と仰った小さなお子さんを持つお母さん、「子供が巣立つ前に聞けたら良かったなぁ~」とは成人したお子さんを持つお母さんたち、等など。
「私たち日本育ちの親」と「アメリカ育ちの子ども」が共に生きていく中で、今まで抱えていた、上手く言葉にできない「モヤモヤ」が、エリナさんによってクリアーになり、具体的な歩み寄りのアイデアも学ぶことがきました。
日米にまたがる親子の「橋渡し」のお話をしてくださったエリナさん、そして参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました!