2015年のぽーと会新春第一弾は、テニスを中心としたアスリート関連セミナーでした。
スピーカーには、二人のお子さんが長年テニスを続けて来られ、ご自身もプレーヤーとして日々コートで活躍されているSさんをお迎えしました。
折りしも錦織圭選手の世界的な活躍が注目されて、ますます人気が高まっているテニス。そして錦織選手を応援・解説するブログが人気の松岡修造さんを師と仰ぐSさん。
セミナーでは修造カラーのオレンジ色のシャツに身を包み、熱きアスリート魂を随所に覗かせながら、様々なお話を楽しく聞かせてくださいました。
伺ったお話は、下記のような内容でした。
① 複雑なトーナメントの仕組み、自分に合ったトーナメントの選び方
② 大学でプレーすることを見据えた高校選び
③ カレッジ・テニスのリクルートの仕組み
④ テニスで大学進学するメリット
⑤ どのレベル・年齢でもチャレンジの機会があるアメリカ・テニス事情
⑥ スポーツを通して得たもの(アスリートの母親のためのマネージメント法:日々の食事や生活習慣、学業と両立するためのタイムマネージメントなど)
自分のランキングを把握したり、今後のための作戦を立てる便利な方法も教えていただきました。また、情報収集は自分でインターネットを使って行うだけでなく、先輩やお母さん仲間から頂く情報やアドバイスにも非常に助けられるので、どんどん自分から教えてもらいに行くことを薦めてくださいました。アメリカの進学や生活全般に関してもそうですが、スポーツも然り、やはりネットワークが大切なんですね。
あらかじめSさんが用意してくださった子育てセルフチェックを皆でやってみるコーナーもありました。このチェックリストは、母親が子育てで本当に重要なことは何かを見極め、最も重要と思うことだけに集中し、後のことは肩の力を抜いて子供と接しましょうという、Sさんが子育てを通して得たエッセンスでした。
また、長年テニスプレーヤーのお子さんを本気でサポートしてこられ、ご自身も日々挑戦を続けておられるSさんの、「身体的なことはお父さんから、メンタル的なことはお母さんから影響をうけやすい」「カレッジリクルートのコーチは、お母さんのメンタルを見ている」「子供のファンであれ」という言葉は、一同の心に響くメッセージでした。
参加してくださった皆さんは、お子さんがテニスを一生懸命されている方々、テニス以外のスポーツをしているけれどアスリートの母親としてのマネジメント法が聞きたかったという方、ママさんテニスを熱心にされている方々、大昔に買った靴やラケットを日本から持ってきていて「またやろうかな?と思って」と仰る方など様々でしたが、皆さん一様に「テニスやスポーツそのものだけでなく、子育てのヒントが沢山聞けてよかった」という感想をくださいました。
余談ですが、Sさんによると最近70歳のおばあちゃんがナショナルで準優勝したニュースがあったとのこと。「アメリカのテニス界では、どのレベルでも何歳でも必ず自分に合ったプレーの場がある」と解説してくださるSさんの言葉を象徴するようなニュースです。アメリカで暮らしていると「It’s never too late 」という言葉をよく耳にしますが、テニスの面でもまた、アメリカは幾つになってもチャレンジし続けることが出来る環境なのだということに感心しました。
最後になりました。 Sさんはアメリカの複雑なテニスの仕組みについて苦労しながら情報収集して得た知識や、十数年に及ぶ様々な経験を、後輩の方々に是非シェアしたいと仰って、今回のスピーカーに自ら名乗り出て下さいました。またSさんは、ぽーと会が2010年に発足した当時の立ち上げメンバーの一人でもあります。今回こうして「お世話になったぽーと会に恩返しがしたい」と言ってスピーカーに立候補してくださったことは、とても嬉しいことでした。Sさん、本当に有り難うございました。
また参加して下さった皆さんも、それぞれのご家庭でのスポーツの経験、感動、発見などをシェアしてくださり、お陰さまで楽しい会となりました。 心より有り難うございました。
Written by Chako