Friday, November 29, 2019

お母さんたちの体験談「子供の巣立ちを見送って」

11月17日(日)のぽーと会では、「お母さんシリーズ」が3年ぶりに復活しました。そして、スピーカーさんはお一人ではなく、複数のお母さんを迎えて座談会のようなスタイルで行いました。

お話をしてくださったのは、この秋、お子さんを大学へ見送られたばかりの4人のお母さんがた。

ぞれぞれのお子さん達は、コロラド州のリベラルアーツ、ペンシルバニア州のリベラルアーツ、UCSanDiego、そしてアスリート進学でUCBarkeleyに進まれた方達で、一人ひとりが自分らしいHS生活を送り、Acceptされた大学の中から納得の行く進学先を選び抜いて巣立たれました。

この日の会は、先輩お母さんたちに「HS生活の子どものサポート」「思春期の接し方」「アプリケーション」「進学後の様子」などのトピックを始めとし、何でも聞いてみたいことを投げ掛けてみよう!という趣旨でした。

参加者の皆さんから次々に質問の手が挙がりましたが、中でも特に思春期に関する話題では熱気が増しました。

様々な経験をされてきた四人のお母さん達のお返事からは、「考えや思いも伝えるが、必ず子ども自身に選ばせる」「ジャッジや批判するための質問ではなく、子どもの立場や興味を理解するために質問をする」「なんでも経験。何か思うように行かなかったとして、それで一貫の終わりということはない」「失敗も辛いこともあっていい、そこから学ぶ」「子どもの正直な本当の気持ちを受け止める。彼らが決めることを結果も含めて受け入れる」・・・・などなど、どのジャンルの質問へのお答えも、究極的には一貫して「子どもへの伝え方」「子どもを信じて尊重する」ということとリンクしていました。




・・・同級生のお子さんを持つ、仲の良い「お母さん仲間」の四人にスピーカーをお引き受け頂けたこともあり、会場は和気藹々とした空気の中、終始たくさんの笑いに包まれました。

また、四人四様のお子さんを持つ、四人四様のお母さんたちの、お子さんへの深い思い、時には厳しさも含めた、お母さんの智恵、賢さ、愛情が伝わるお話は、どこまでも温かく、時間の制限さえなければ、いつまでもお話しを伺っていたいほどでした。

・・・ぽーと会がスタートした10年前には未だ小学生だったお子さん達が、とうとう大学に巣立ち、こうして今度はスピーカーの側になって参加して頂けたことは、一つの時代の区切りのようにも思われ、感慨深い1日になりました。

これからもぽーと会が、お母さん達の出会いの場、異国の地での子育てに少しでも助けになればという思いのもと、「お母さんシリーズ」を継続してくことができればと願っています。

今回お話してくださった四人のお母さんがたからは、「18年間の子育てを振り返る時間をいただけた」「とても楽しかった」「お母さんっていいもんだなぁと思った」「お母さんが一人で抱え込まないようにしてほしい」「これからも、”あ〜聞けて良かった、ありがとう!”と思えるようなセミナーを続けていってくださいね」という温かいお言葉を頂き、感謝が尽きません。

こちらこそ、たくさんの質問に答えて頂くための準備や、これから後に続くお母さんがたへの心のこもった応援メッセージを、本当にありがとうございました!

参加してくださった皆さん、ご自分の話をシェアしながら質問を投げかけてくださった皆さんも、本当にありがとうございました!


Thursday, November 7, 2019

アートから学ぶ新しい視点


10月のぽーと会は、これまでにはなかったセミナー&ワークショップが実現しました。

スピーカーには、アート(芸術=右脳)とロジック(理論=左脳)をつないだハイブリッド型の「Art Thinking」を提唱する増村岳史さん(ART&LOGIC* 代表)を、東京からお迎えしました。

もともとアートとビジネスを掛け合わせたセミナーを数多く行っておられる増村さんですが、この度ぽーと会は増村さんを知る方からご紹介いただき、「是非アメリカで暮らす日本のバックグラウンドを持つ中高生やその親御さん向けにもお話していただきたい」と強く思い、セミナー実現に向けて漕ぎ出しました。

アメリカの学校教育でも、従来の理数系STEM(Science, Technology, Engineering, and Math)Artを加えたSTEAMの重要性が盛んに言われています。Artを加えることで、より幅広い視野から統合的、創造的に問題を解決する能力が備わるからだと考えられています。

セミナーでは、STEAMの根源はルネサンスにあり、レオナルドダビンチや、現代のダビンチとの異名を取ったスティーブジョブズを例に、彼らの脳の使い方、つまり右脳と左脳をフル回転させ、芸術とテクノロジーを融合させる生き方についても伺いました。

これはすなわち、アメリカの大学教育が重要視するLiberal Arts的な、全方位からの教養と同義と言えるのかもしれません。




また、さまざまな仕事がAIロボットに取って替わられるかもしれないと囁かれる現代において、では取って替わられないものとは何なのでしょう。

増村さんのお話を通して、「全体を直感的に捉える感性」「問題を独自の視点で発見し創造的に解決する力」や、「クリエイティブな発想力」が、その答えの鍵になることが伺われました。

ワークショップの部では、グループに分かれてアートワークやディスカッションも行いました。

デザインを勉強したことがある人、日々をアートフルに暮らしている人、アートの道に進むことも視野に入れている学生さん、といったアートが大好きな人のみならず、小さい頃から絵に苦手意識がある人など、層の広い参加者が一緒になって、どなたも楽しくアートワークやディスカッションの時間を過ごしておられました。

また、「ロジックに基づいた方法で」絵を描きつづけることにより、右脳と左脳の両方が研磨されて、ダビンチのようなハイブリッド型の統合力が身につく可能性を増村さんから伺い、ワクワクと共に会が終了しました。




・・・今回10日間の渡米中、SD、LAあわせて7回の講演を行って帰国させた増村さん、ご多忙なスケジュールの中に、ぽーと会でのセミナーも組み入れていただき、たいへん光栄でした。心から感謝申し上げます。

参加してくださった皆さんも、アートから学ぶ「目から鱗の2時間」を一緒にお過ごしくださり、ありがとうございました。

ART&LOGIC Website/ http://artandlogicseminar.com/
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