お二人は、あしなが育英会*の多大な協力のもと、SDJENが主催する「震災遺児ホームステイ研修プログラム」に応募者の中から選ばれてサンディエゴへやって来ました。
交流会のプレゼンテーションでは、二人がそれぞれに被災したときの様子、時間が経ってから家族と再会できたときの様子、行方不明だった家族と遺体安置所で対面したときのこと、それから今日までどうやって生きてきたか、また、これからどんな風に生きていきたいか、ふるさとの復興の現況など、ご本人たちから伺わなければ、とうてい想像が及ばなかったお話を聞かせて頂きました。
二人は、「時計の針を2011年の3月10日に戻したい」体験を経て、自分達には使命があるとキッパリ言います。 その使命とは「語り継ぐこと」です。 あの震災を風化させないために、日本全国、海外、そして、これから生まれてくる子供たちへ、防災意識を高めることの大切さや命の尊さを「伝えていくこと」が生き残った私たちにできること、と繰り返し話してくれました。
またお姉さん達の「確かにこの体験は出来ればしたくなかったことではあるけれど、震災が起きたことによって経験できたこともある、出逢えた人たちもいる」「沢山の人に助けられた」「あしなが育英会やみちのく未来基金のお陰で、大学に進学して勉強を続けることが出来た」という感謝の言葉に、私達がどれほど勇気付けられたか、とても言い尽くすことは出来ません。
またお姉さん達の「確かにこの体験は出来ればしたくなかったことではあるけれど、震災が起きたことによって経験できたこともある、出逢えた人たちもいる」「沢山の人に助けられた」「あしなが育英会やみちのく未来基金のお陰で、大学に進学して勉強を続けることが出来た」という感謝の言葉に、私達がどれほど勇気付けられたか、とても言い尽くすことは出来ません。
そんな佐々木さん、村上さんから、避難訓練が日本ほど頻繁に行われていないアメリカで暮らす子供達のために、もし地震や津波に遭遇したら何をすれば良いかという具体策を教えて頂きました。
★地震が来たら「机の下に入るなどして頭を守る」「おかし(おさない、かけない、しゃべらない)を思い出す」「大きな地震がおさまったら、警報が出なくても自分から高台へ避難する」こと。 アメリカでもDon’t Push, Don’t Run, Don’t talkという言い方があるようですが、日本語で「おかし」を知っている子供はあまりいませんでした。
★津波警報が出たら、「津波てんでんこ」という言葉を思い出して、とにかく高台に逃げること。 色々と気にかかることもあるだろうけれど、自分の命を自分で守るという意味で、なりふり構わず高台へ移動することを強調してくれました。
★「家族の集合場所をあらかじめ決めておくこと」(4月3日の送別会での談話より)。 地震や津波の直後に家族と再会できなくても、そこへ向かうことを目標にしていれば再会が早まる。またいつまでも現れない場合、それが「もしや」というサインになる、とのことでした。
「お姉さん達と話そう!」のコーナーでは、今度はサンディエゴの子供たちから、佐々木さん、村上さんに思いを伝えました。
★震災のことをもう忘れて暮らしていた。今日は思い出した。自分はここでしっかり生きようと思った。
★地震を知って心配になった。人は、動物はどうなっちゃったんだろう?って。
★家族や友達と離れることが自分には想像できなかった。
★答えたくない質問があるかもしれないと思い、何を聞いたらいいかわからない。
★「被害は単なる”数”ではない、”人”なんだ」というお姉さんの言葉に感動した。
★大地震はまた来ないと良いけれど、来るかもしれない。だから対策を知ることが大事だと思った。
下は7歳から上は大学生までと幅広い年齢層の子供たちでしたが、思いの詰まった言葉をありったけ絞り出して話してくれました。 お姉さんからは「大人と子供では、まったく違う視点で見ているんだなと思った」という感想も頂きました。
また、SDJEN主催の昨日の送別会で、お姉さん達は「サンディエゴで話を聞いてもらう経験が出来て本当に良かった」「“またおいで” “忘れないよ” “応援しているよ”と言ってもらえたことが嬉しかった。これからの宝物、元気の源になる」と話してくれていました。
二人は本日のJAL直行便で、無事に帰国の途に着きました。
佐々木さん、村上さん、よくぞサンディエゴに来てくれましたね。そして話を聞かせてくれて本当にありがとう。これからも、仮設住宅問題をはじめとして二人に関わる大変な問題も色々あると思いますが、海の向こうのサンディエゴに被災地の人々を想う私たちが大勢いることを思い出して、どうぞ今のままの前向きさで進んでいってくださいね!
3月27日(金)のイベントに参加してくださった皆さま、共催のSDJENさん、そして多大なご厚情をくださった会場のSan Diego Japanese Christian Church*の皆々さまに、この場をお借りして心から御礼申し上げます。
Written by Chako
Written by Chako