Friday, December 23, 2022

アメリカ 大学進学セミナー

12月のセミナーは、毎年恒例「アメリカ大学進学セミナー」がZoomで行われました。
 
教育カウンセラーの原田誠先生と、アメリカの大学に進学された先輩方をお迎えし、アメリカの進学に必要な知識や戦略に加え、先輩方の体験談をお伺いできる大変貴重な機会です。
 
第1部の原田先生からは
 
・パンデミック後のアドミッション動向と今後の入試に求められるもの
・アプライ時期や進学準備のタイムライン
・ハイスクール各学年での過ごし方
・ファイナンシャルエイド・スカラーシップの基礎知識とケーススタディ
 
などお話を伺いました。その後、質問(FAFSA、CSSのこと、シニアで取るAPについて、アプリケーションのことなど)にもお答え頂きました。
 
第2部ではアメリカの大学に進学された下記の多彩な3人の先輩方からお話を伺いました。
 
Lさん:ペンシルバニア州のリベラルアーツ大学Cedar Crest Collegeを2020年に卒業(Genetic Engineering専攻)。サンディエゴの研究所で働いたのち、京都大学医学部大学院の修士課程に進学し、がん研究にも従事している。
Sさん:昨年、イリノイ州のリベラルアーツ大学Knox Collegeを卒業し、現在はコロラド州の大学院で心理学を専攻。将来の目標は、スクールサイコロジストとして移民の子どもたちを支援すること。
Kさん:オハイオ州にあるリベラルアーツ大学Oberlin College & Conservatoryのフレッシュマン。CollegeとConservatory(音楽学校)両方 からのDouble Degreeを目指している。
 
お話の後、大学選びの視点(メリットスカラシップが取れる、大学に入ってからリサーチの経験ができる、大きい州立より小さい私立希望など)や、Double degreeを選んだ理由、学費工面のこと(交渉可能、奨学金、アルバイト、ワークスタディ)、生活面でのことなど、それぞれ質問に体験談から皆さん具体的に答えて下さり、とても参考になりました。




 

パンデミックになり状況が変化していく中でも、長い間教育コンサルタントとしてたくさんの生徒さんを指導していらっしゃる原田先生から、アメリカでの大学進学について日本語で詳しく学べることはとてもありがたく、勉強になりました。
 
また、自分の夢に向かって巣立った先輩方の貴重な体験談をシェアして頂き、大学選びの視野が広がり、各自改めて考えるきっかけになったのではないでしょうか。
 
冬休みのご家族でお話し合いのきっかけにもなりましたら幸いです。
 
原田先生、3人の先輩スピーカーの皆さん、参加者の皆さん、本当にありがとうございました!
 
 
Written by J

 

Wednesday, November 30, 2022

対面型・ぽーとカフェ(座談会)2022

 11月のぽーと会は、2年8ヶ月ぶりにSan Diego市内で「ぽーとカフェ(座談会)」を行いました。
 
パンデミック以降はZOOMで活動を続けてきた ぽーと会ですが、対面型のイベントを望まれる方々の声を受け、満を持しての開催となりました。
 
話題のテーマは、ぽーと会の三つの柱である「共育(子育て)」「進学」「キャリア」のうち、子育て・進学に関するものを事前に募集していました。
 
皆さんの子育ての困りごと(習いごことや補習校・現地校との両立方法やマネージメント、子どもが情熱を持って取り組んでいける活動の見つけ方、長期休暇の過ごし方)やアメリカの大学進学についての疑問などについて、先輩お母さんからの体験による説得力あるアドバイスを伺ったり、日々お子さんと向き合っておられる子育て真っ最中の他のお母さんからのお知恵を拝借したりしました。




 

・・・ぽーと会がパンデミックでZOOMで活動を行うようになったことにより、「会場に出向く手間が省けて、家族の予定との折り合いがつけやすくなった」というお声を頂いたり、アメリカのサンディエゴ以外の地域や日本などからも参加してくださる方が増えた、という喜びもあります。

 

その一方で、「もうオンラインは辛い」とか、「人と人のつながりをもう一度味わいたい」と思う方もおられます。今回の対面型ぽーとカフェでは、やはり面と向かって会える楽しさがあったという声が多く聞かれました。

 

ぽーと会の主催側としましては、ZOOMにも対面型にも其々の良さがありますので、今後はZOOMをベースとしながらも、時には内容によっては対面型も取り入れていくかも知れません。また、そのどちらも満たすハイブリッド型という選択肢も探っていければと考えています。

 

 

・・・ぽーとカフェは今後も、ZOOMか対面型かの形にかかわらず、一人一人の参加者が声を発することができ、他のお母さん方と交流のできる場、縦横のつながりができる場でありたいと願っています。

 

 

参加してくださった皆さま、お互いにヒントとなる沢山のシェアをありがとうございました!


Written by H

 

 

Friday, September 30, 2022

子どもの気持ちに寄り添う子育て 〜「アドラー流 子育てベーシックブック」の翻訳者と考えよう〜

9月のセミナーは、「アドラー流 子育てベーシック」の翻訳者で、カップル&ファミリー専門コーチ、そして10年生・9年生・5年生の三男のお母さまでもある*塚越悦子さんをお迎えし、「子どもの気持ちに寄り添う子育て」について考える会を開催しました。


「アドラー流 子育て」って一体どういうものだろう?と興味を持たれた方、「いま子育てで困っていること」について塚越さんからアドバイスが頂きたい方、子育てにちょっと疲れてしまっているという方・・・等にぜひ参加して頂きたいという思いで、皆さんから事前にお寄せ頂いたご質問やご相談を、塚越さんが内容に取り入れてくださりながら会が進められました。


まず始めに語られたのは「親のセルフケア」の大切さについてです。


子育て中の私たち親は、とかく子どもの為に自分を二の次にしてしまいがちですが、健康的な食事、運動、質の良い睡眠時間の確保を始めとして、まずは自分に正直になり、親にもニーズがあって、そのニーズを満たしながら暮らすことで親に余裕が生まれ、結果的により良い子育てや家族関係につながることを教えて頂きました。親のそのような姿を見る子ども達もまた、自然とセルフケアや自分を大切にすることを学ぶことが出来るとのこと。


ところで、「アドラー流 子育て」には3つの原則があるそうです。

子供には感情レベルのニーズがある

好ましくない行動を取る子どもは、勇気をくじかれた子供である

すべての行動には目的がある


これらの3原則をについて、ふんだんな子どもの行動例や皆さんからのご質問に絡めてご説明くださった中の一部をご紹介します。


  

塚越さんの訳書


子供には感情レベルのニーズがある・・・兄弟・姉妹が多い場合、上の子が下の子をいじめてしまう、下の子が邪魔をするなど、それぞれがニーズを満たす為に親の関心を引こうとしている。子どもなりのベストな方法でニーズを満たそうとしている。


好ましくない行動を取る子どもは、勇気をくじかれた子供である・・・自分よりも兄弟や姉妹が両親に好かれているという気持ちが勇気をくじくことにつながる(アドラー)。好ましくない行動を取ったとしても、それは何かを伝えようとしている。

「自分は価値のある存在」で「自分には居場所がある」と感じられるような適切な方法を、子どもはまだ習得していない。


すべての行動には目的がある・・・例えば他の兄弟に「ちょっかい」を出すのは、自分を見て欲しいから。親の指示を拒否するのは、自分で決めたい気持ちがあるから。無気力、挑戦しようとしないのは、回避願望があるから。などなど、子どもの行動には常に目的があるので、親はその背景を理解するように努める。       



・・・子どもの好ましくない行動に思慮深い対応をすることは、親としてとても難しく、時としてチャレンジングなことでもあります。でも、塚越さんは、それらの子どもの行動に対して親がどのように対応するかで、子ども自身が導き出してゆく「学び」に変化が起きるというお話をしてくださいました。




他にもとても印象に残った言葉が沢山ありました。


・子どもが「自分は大切にされ、気にかけられ、認められている存在だ」「居場所がある」と感じられるようサポートする。そのように感じられる時間を作る。時間は量ではなく質が大切。

・心の触れ合いを感じられるようなコミュニケーションを心がける。コミュニケーションのないところに躾は成り立たない。

・頭ごなしにダメというのではなく、なぜダメなのか説明する。

・子どもが興味を持つものに、親も興味を持ってみる。


・・・など、まさに「子どもの気持ちに寄り添う」子育てのアドバイスをたくさん頂きました。


また、「子育てのゴールは子どもが適切な判断のできる大人になること。親のパワーを徐々に譲っていく」「思春期の子どもとの綱引きの綱を離してはいけない。決して見離さない」などの言葉は、子育てにおける覚悟の言葉として胸に響きました。


ところで今回のセミナーには、下は1歳前のお子さんを持つお母さんから、上は20代後半の社会人のお子さんをお持ちのお母さんまでと、とても幅広い層の方々にご参加いただきました。


お子さんの年齢によって悩みの内容も異なりますが、塚越さんは「自分と子どもとの親子関係について見直したいと思った時が学びの時。いつでも遅くありません」と仰います。

長く感じる子育てもいずれは一段落つく時が来ますが、その後も親子の関係は一生続きます。
セミナーでは、子供が小さい間だけでなく「長く続く温かい親子関係を築くこと」についての学びがたくさんあり、大変勉強になりました。


優しい雰囲気で、とても分かりやすく穏やかに「子供の心に寄り添う子育て」について話してくださった塚越さん、参加者の皆さん、また勇気を出して質問をお寄せくださった皆さん、本当にありがとうございました!


*塚越悦子さん

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Written by J & T


Sunday, May 29, 2022

「カレッジアプリケーションを始める前に 〜エッセイを知る、自分を知る〜」

5月のぽーと会は、Education Coachで、Application Essay ConsultantでもあるAyumiさんをお招きして、カレッジアプリケーションに必要な「エッセイの目的を理解」し、「自分の素晴らしさに気づく」ためのInteractive Workshopを開催して頂きました。

 Ayumiさんは、University of Richmondを2016年に卒業後、University of San DiegoでM.A.Higher Education Leadershipを2021年に取得。これまで130人以上の大学、大学院(medical.Law school含む)進学エッセイを指導され、USDアドミッションオフィスや日本語補習校SAT English・カレッジプレップの先生として勤務された経験もお持ちです。

サンディエゴの街を紫色に染めるジャカランダ


前半の説明部分は全ての方に参加していただき、後半のワーク部分は、お子さんが出来る限り周りを気にすることなく自己分析や自己表現ができるよう、お子さんのみの参加でお願いしたい旨を予めメールにてお伝えしてのワークショップ開催となりました。

 秋からシニアや新11年生になる生徒さん、トランスファー準備中の方、関心のある親御さんなど総勢20名以上の参加者のもと、Ayumiさんの自己紹介後、前半はカレッジプリケーションのタイムラインやコモンアプリケーション、UC schoolsその他の大学から求められるエッセイの内容について、大変分かりやすく説明して頂きました。 

アプリケーションエッセイを書き始める前に、大学がなぜエッセイを求めているのか、エッセイから生徒の何を知ろうとしているのか理解することで、エッセイへの取り組みが変わります。 これまで自分が成し遂げてきたこと、自分とは何者か、自分の才能や可能性に気づき、表現していく力が必要になります。またなぜその大学に行きたいか、大学側はどういうポイントを見ているか、などアドバイスがありました。 

事前にお寄せ頂いた様々な質問には、「自分語りになりすぎないよう上手にアピールするにはどうしたら良いか」「高校時代の過ごし方」「トランスファーの場合、エッセイの書き方に違いはあるか」「日本とアメリカの大学のどちらに進学するか迷った時はどうすれば良いか」などがありました。Ayumiさんご自身の経験も交えながら、丁寧にお答え下さいました。 

大学アドミッションオフィスに勤務経験があり、これまでたくさんのサポートをされてきた経験豊富なAyumiさんならではの具体的なアドバイスは大変参考になりました。

またエッセイに取り組む過程で自分を見つめ直すこと、自分の価値観を知ること、誰もが自分の人生のリーダーであることに気づくことは今後の人生においても大事なことだと、参加された生徒さんお一人お一人が気づくことができたのではないでしょうか。 


アガパンサスも あちこちに

後半では、「Who I am」「自分の素晴らしさ」を知るワークを通して、自分がこれまでに取り組んできたこと、自分の特性などを見直し、自分の価値観を認識するためのワークを行いました。 

・・・学年末が近づく日曜日のお昼でしたが、参加してくださった全米の皆さん、本当にありがとうございました! 

そしてAyumiさん、これまで大学卒業後から蓄積されてきたApplication Essayに関する知識、ご経験を、参加者の皆さんに惜しみなくシェアしてくだり、本当にありがとうございました!

Written by J

Thursday, May 5, 2022

全盲のヨットマン・岩本光弘さんに学ぶレジリエンス

 アメリカ時間の423日(土)、日本時間の24日(日)に行った、ぽーと会・JPSグループ共催オンライン講演会「全盲のヨットマン岩本光弘さんに学ぶレジリエンス」を終えて、JPSグループが素晴らしいレポートにまとめてくださいました。 

 

この講演会にご興味があったけれど参加できなかった方を始めとして、きっと多くの方々の明日への活力になる内容ですので、ぜひ読んでみてください。 

 

・・・数々の壮絶な体験から味わった「不安や絶望」を「希望や勇気」に変え、前を向き、挑戦を続けて来られた岩本さんのお話と、それらの体験を通して岩本さんが紡ぎ出された多くの名言は、私たちへの大きな贈り物であり、応援メッセージとなりました。このような素晴らしい機会を私たちにくださった岩本さんに、心からの感謝でいっぱいです。 

 

参加してくださった皆さん、事前に質問をお寄せくださった皆さんも、本当にありがとうございました! 


岩本光弘さんのご著書



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オンライン講演会「全盲の岩本光弘氏に学ぶレジリエンス」を終えて 

 

コロナ禍で一変した私たちの生活は「ニューノーマル」と呼ばれ、いつしか元の日常を取り戻すのではなく、新たな「With/Afterコロナ」の時代を見据える必要が出ています。この、見通しの立てにくい時代に必要な力と言われているのが、レジリエンス(resilience)。挫折や苦境から回復する力のことで、しなやかな強さ、精神的回復力、復元力などと訳されています。最近では、ストレスに立ち向かう潜在的な力というだけでなく、困難を乗り越えて人間的な成長をも果たす力であることが指摘されています。 

  

今回は、このレジリエンスをご自身の人生で体現されている全盲のヨットマン岩本光弘さんのオンライン講演会をぽーと会とJPS Groupで共催致しました。 

 

彼の絶望を希望に変える生き方は多くの人に勇気を与えるとして、NHKドキュメントに取り上げられました。英国のBBCでも大きく報道されましたので、ご存知の方も多いかもしれませんが、岩本さんの略歴をウェブサイト(下記URLおよびQRコード)から一部引用します。 

  

岩本さんは、熊本県天草生まれの57歳。16歳の時に完全に視力を失い、絶望の中で死をも覚悟した時があったと言いますが、「生きろ」という声を聞き、困難に挑み続ける人生がスタートします。熊本県立盲学校で鍼灸を学び、筑波大学で理療科教員資格を取得、奨学金を得て米国留学後、筑波大学で14年間鍼灸手技療法の教鞭をとりつつ、青山学院大学で心理学も学びます。鍼灸院を開業する傍ら、ブラインドセーラーとして大小合わせて100以上のヨットレースに参加。2014年、キャスター辛坊治郎氏と太平洋横断に挑戦するも、マッコウクジラに衝突し遭難。海上自衛隊に救助され一命を取り留める。その後、海の恐怖を克服するために、ヨット操縦以上に恐怖の伴う遠泳に挑戦。2017年、アリゾナ州「IRONMAN」に参加し完走。「絶対に諦めない」という信念から、20192月、太平洋横断に再挑戦し、見事に成功されました。 

  

今回うかがったお話は、太平洋横断に最初に挑戦した時の遭難体験から。11時間の漂流がどれほど恐怖に満ちたもので、その後のメディアや大衆からの非難がどれほど辛いものだったかが語られました。全盲の人間が太平洋横断などという大望を抱くなと言われ続け、心がその声に流されそうになった時、2度目の太平洋横断の挑戦を共にしたDream supporterに出会ったと言います。そして、夢を抱くこと、そして、その夢を支えてくれるDream supporterとの出会いに気付き感謝すること、失敗しても自分を責めない、沈んだ心はそのままにして「時」が来るのを待ち、行動から変えてみる、声を掛け合う人との繋がりを大切にする・・と、絶望を希望に変えていった経緯を話されました。 

  

特に印象的だったのは、「声」の話。岩本さんが16歳の時に聞いた「生きろ」という声は「視力を失ったお前が困難に挑む姿は誰かを勇気づける」と教えてくれたのだそうです。最初は、その意味が分からず、自分の運命を呪ったそうです。歯磨き粉すら満足につけられない自分に何ができるんだと憤ったとも言いました。しかし、気付けば歯磨き粉は付けられるようになり、熱い味噌汁もこぼさず飲めるようになり、恐怖に満ちていた戸外に白杖を持って出かける日が来たのだそうです。小さな一歩を重ねながら、少しずつ目標を高くし、富士山登頂を果たした時に自分の挑戦が人々の勇気に繋がることを実感したそうです。 

そして、自分の挑戦が誰かの勇気になるなら挑戦し続けたい!という思いから、困難に出会ってもその意味を考え、克服し続け、遂に全盲で世界初の太平洋横断という偉業を果たします。 

  

岩本さんは、自分を特別な人間だと思って欲しくないと言いました。レジリエンスは誰もが持っている力。自分自身のレジリエンスに気付き、人との繋がりを大切にすることで、人生のピンチはチャンスに生まれ変わるのかもしれません。言葉の全てが聴衆に向けた応援で、賛辞を求める美談ではなかったのも印象的でした。オンラインではありましたが、岩本さんの「気」が聴衆を包み、全員のレジリエンス度が一気に上がった感覚もありました。 

 

講演会に一緒に参加してくださった皆様、本当にありがとうございました。皆様と一緒に学ぶ機会をこれからも企画していきたいと思います。リクエストやご意見等ありましたら、お問い合わせフォーム(ぽーと会)お問い合わせフォーム(JPS Groupから是非ご連絡ください!  

 

JPS Group共同代表 

長沼仁美 

 

 

岩本光弘さんのWebsite

 

 


 



Wednesday, March 16, 2022

思春期の子育て in America

3月のぽーと会は、「アメリカでの思春期の子育て」をテーマに、The Bridge Communications代表の山田クリスタさんをスピーカーにお迎えしました。

 クリスタさんは「日本とアメリカの架け橋になりたい」「日本人の力になりたい」という思いで、これまで20年にわたり英語教師、通訳、コンサルタント、お料理の先生として、沢山のアメリカ在住日本人の悩みやニーズに寄り添い、サポートして来られました。

 ぽーと会でお話していただくのは2度目ですが(前回のレポートはこちら)、今回は、日本人のご主人と国際結婚され、20代の一男一女のお母さんでもあるクリスタさんご自身の子育て経験を基に、アメリカでの思春期・ティーン子育てについてお話を伺いました。 

 まずは参加者の方々のお子さんの年齢層を伺うことからスタートし、特に思春期、反抗期における親の姿勢、心構えについてアドバイスを頂きました。



San Diego日本庭園 小川のほとり by J



 Part Iでは、お子さんたちがティーンの時に、これだけは譲らなかったというご家族の大切な「3つのゴールデン・ルール」についてお話して下さいました。

1仕事(学校や勉強)をきちんとすること 
2携帯電話に10分以内に返事する 
3飲酒運転はNG(お酒を飲んだ友達の車に乗るのもNG) 

 クリスタさんやご主人が、お子さんたちに理由もしっかり説明した上で、コレらのルールを守るように言い続けたのは勿論のこと、守れないような状況に陥った時には「いつでも助けるよ」「力になるよ」と、サポート態勢を示し続けたそうです。 

 それは、子どもを突き放したルールではなく、親の心配を子どもに押し付けたルールでもなく、愛情を芯において貫かれたルールだったのだということが、とても心に残りました。

 今は成人したお子さんたちによると、「ルールが沢山ではなく3つだけだったので、大事なことだと思って守ろうと思った」のだそうです。

 Part IIでは、以下のような事前に寄せられた皆さんの疑問・悩みを基に、クリスタさんがアドバイスして下さいました。
 ✅パーティー、ドラッグ、お酒、セックス
 ✅ティーンとのコミュニケーション
 ✅ソーシャルメディアで注意すること
 ✅周りの子からの悪い影響 
 ✅アメリカの中学校、高校の雰囲気
 ✅いじめ、問題が発生した時の対処法 
 ✅親子間のジェネレーション・ギャップとカルチャー・ギャップ 
 ✅トラブルを見抜くサイン  などなど・・ 

 温かいクリスタさんのお人柄に引き寄せられ、声を発してご相談してくださった参加者もいらっしゃいました。その一つ一つに対して、丁寧に、誠実に、お答え下さいました。



San Diego日本庭園 満開の桜 by J




 「日本育ちの親」が、「アメリカで思春期の子どもを育てる」とき、様々な疑問や悩みが多々あると思います。他の方々の疑問や悩みに頷く方も多かったのではないでしょうか。 

 アメリカで生まれ育ち日本にも長く暮らしたご経験から、日米の文化と言語に精通したクリスタさんだからこその切り口で、体験談を交えながらのアドバイスは大変参考になりました。

 日米文化の違いはあれど、「皆さんの不安や心配はアメリカ人の親も同じ」という言葉も印象的でした。 

 お忙しい中、私たちの為にご自身の体験談をシェアして下さり、アメリカでの思春期・ティーン子育てにアドバイスを下さったクリスタさん、ありがとうございました!

 参加して下さった皆さんも、疑問や悩みをシェアして下さり、本当にありがとうございました! 

 Written by J&T