Saturday, March 18, 2017

ぽーとカフェ

312日(日)、1年ぶりの「ぽーとカフェ」を行いました。

前回の ぽーとカフェ「題名のないぽーと会!」では、自由歓談の後は、テーマを決めずに他のお母さん達に聞いてみたいことや悩みごとを自由に投げかけるスタイルでしたが、今回は2つのテーマでお話会を行いました。

1つ目は「英語力のアップ法」をテーマに、お子さんはどんな努力をしている? お母さんはどんなことを心がけている? ということを参加者全員でシェアし合いました。

このテーマを選んだのは、バイリンガルという言葉はキラびやかな響きかもしれないけれど、その実、日本語と英語を両方続けて或る程度のレベルに達するのは決して容易ではないことや、「普段の会話は全く問題がないので気が付かなかったけれど、学年が上がるに連れて現地校でのリーディングやライテイングがむつかしくなってきた」という話は、バイリンガルのお子さんを持つ親御さんの間で、よく囁かれることだからです。

会では、各ご家庭での具体的なアイデアや実践方法を出し合うことが出来たのは然ることながら、皆さんの苦労や体験についての本音トークを通し、「子供を長いスパンで見守ること」「親子でお互いが持っている文化や言語を何らかの形でシェアし合っていくこと」「2つの文化と言語を背負って一番頑張っているのは子ども自身であることを親が認識する大切さ」など、深いところでのお母さんたちの愛情を感じ合えたのも、大きな収穫だったと思われました。

2つ目のコーナーでは、会計を始め様々な角度から親子で ぽーと会をサポートしてくださったSさんが、いよいよ本帰国を控えて、「7年間のアメリカ生活で得たもの」をシェアしてくださいました。

お子さんが中学1年生と小学5年生という大きくなってからの渡米だったことによる様々なカルチャーショックや予期せぬ出来事、そしてこれらを家族で乗り越えていったSさんの体験談には力強いメッセージがいっぱい詰まっていました。

「言葉が堪能でなくても、自分の姿勢を見てくれている人が必ず居る」「1つのアクティビティを長く続けることで、子供の良い時も、そうでない時も、長い目で見守り続け、励まし、引き上げてくれる“親以外の大人”との出会いがある」「子育てで、励ましているつもりが追い詰めてしまうことがある。親の成功体験を押しつけず、正論を言いすぎないことで、子供は安心して甘えたり反抗したり出来る」「大学に入ることが人生のゴールではない。アメリカのアプリケーションは子供の良いところ探しそのもの」「失敗することは問題じゃない。何かを拾って立ち上がれば良い。親が助けすぎないこと」等、たくましく生きて行く知恵や人間力の大切さを伝えてくださいました。

参加してくださった方達からは、「元気が出た、勇気づけられた」「英語でも文化でも、大変な思いをしているのはウチだけじゃないんだと痛感した」という声も頂きました。





今回のぽーとカフェも、M.H.さんの美味しく可愛いケーキを堪能することが出来ました。超大作をありがとうございました!!

7年間の集大成とも言える体験談をシェアしてくださったSさん、参加してくださった皆さん、本当にどうもありがとうございました!!


Thursday, February 23, 2017

宇宙教室 in San Diego ~私たちの知らない宇宙~


2月のぽーと会は、カリフォルニア工科大学の宇宙物理学者・宮坂浩正さんをお迎えし、学習塾ピークとの共催で行いました

申し込み開始直後から大勢の方がご連絡をくださり、セミナー開催の数日前には満員御礼のため申し込みを終了させて頂くという、大変ありがたい非常事態が発生しました。今回参加して頂けなかった皆さまには、本当に申し訳ありませんでした。

さてセミナーでは、①知っているようで知らない宇宙の大きさの話 ②宇宙研究の最新事情「宇宙は何で出来ているの?」「地球外生命体はいるの?」など ③宇宙物理学者というお仕事、どうすれば宇宙物理学者になれるのか・・・等について、ふんだんなスライドを用いて分かりやすく解説して頂きました。

宇宙は、今まで私たちが想像していたよりも、遥かに、とてつもなく大きく、「私たちの太陽系を含む天の川銀河も2千億から2兆個あると言われている銀河の中のひとつに過ぎないこと」「その銀河それぞれに1000億以上の恒星が存在していること」や、「遠くの宇宙を観測することは、すなわち過去を観測することであるが、宇宙研究は未来の地球のためでもあること」、また「人体はじめ有機物質を構成する元素、たとえば炭素(C)などは宇宙の星の輝きが起源であること」等々、とても挙げ切ることが出来ないほど、沢山のことを学びました。 

神秘に満ちた宇宙を実感し、会場からは時おり溜息や歓声が漏れました。

宮坂さんは「謎や分からないことがいっぱいだからこそ、ワクワクでいっぱいなのです」と仰っていました。

また、「私たちは宇宙から何を学べるのか?」という宮坂さんの投げかけと、それに対する「人間とは何者なのかが学べる」というご本人の答えが印象的でした。



講演の最後に、ALSamyotrophic lateral sclerosis / 筋萎縮性側索硬化症)という難病と闘った息子さんHajimeくんのこと、ご家族の6年半の軌跡についてもお話してくださいました。

宮坂さんが公の場で息子さんのことをお話しされるのは、昨年の10月にHajimeくんが旅立たれてから初めてのことでした。サンディエゴの私たちは、ご縁があって本セミナーで聞かせて頂くことができました。

何度も生命の危機を乗り越えたその度に、笑顔を絶やさず、家族の皆を励ましてくれていたのはHajimeくんの方だったこと。Come walk with Me to See What’s Beyond the HorizonというHajimeくんの言葉に込められた、「地平線の向こうに何があるか見えなくても(上手くいくかどうか分かっていなくても)とにかく最初の一歩を踏み出そう」という彼の姿勢、それを全うした彼の生き様を、多くの人に知ってほしいというお父様、宮坂さんの言葉に、会場は涙をこらえることが出来ませんでした。

参加してくださった方々の声もご紹介させて頂きます。
・宇宙も、人が生きていることも、神秘なのだと思った。
・宇宙のことについて益々知りたくなった。これからも最新情報が聞きたい。
・子供が宇宙物理学に興味があるので参加しました。SDでこのような素晴らしいお話を聞かせて頂き有り難かったです。
・私にも息子がいるので、生き様を貫かれたHajimeくんのお話が胸に迫った。
・サンディエゴで初めてお話くださった宮坂さんご家族の、これが最初の一歩になればと願っています。
・今後の宇宙研究の発展と、ALSをもっと広く理解してもらえるよう、ご活躍をお祈りしています。

ところで、参加者の中にかつて持病をお持ちだった小学生がいました。このお子さんは宮坂さんのセミナーが終わるとすぐ、「ママ、僕も何かしたい、役に立ちたい!」と言ったそうです。現地校に働きかけてプログラムを立ち上げDonationaにつなげたいと、具体的に考えたのだそうです。

宮坂さんの講演を聞いて、子供の心の深いところから湧き上がった共感や感動によって、何かが生まれた瞬間でした。

・・・参加者の年齢を超えて、魂が揺さぶられるようなセミナーでした。 宮坂さん、一緒にパサデナから来てくださったご家族のみなさん、そして見守ってくれていたであろうHajimeくん、本当に、本当に、ありがとうございました。

なお、本セミナーの収益は、アメリカでの高額な医療費を支えるためのHajime's ALS 基金に寄付させて頂きました。
参加してくださった皆々様に心より感謝申し上げます。





Tuesday, January 31, 2017

「みんなちがって みんないい」        ~プロフィリング子育てのすすめ~

ぽーと会の2017年新春第一弾は、久しぶりに共育(子育て、親育ち)にフォーカスしたセミナーを行いました。

スピーカーには、ぽーと会の長年のメンバーでもあり、Angel Kids Garden主宰、しちだ教育研究所・母親研究員、子育てカウンセラー協会認定・個性分析インストラクターという多彩なキャリアで活躍されている小野塚 美知穂さんをお迎えしました。

小野塚さんご自身も、現在14歳になる息子さんの思春期子育て真っ最中ママです。

 
   

前半では、そんな小野塚さんの共育経験からの知恵をシェアして頂きました。

★「ここが悪い、あそこが直れば」と子供の問題のように思われることは、実は「親自身」の問題やモノの捉え方によることが多い(鏡の法則) ★子供の思春期は親の思秋期と重なる時期でもある ★親が子供の短所だと思うことを、長所としてポジティブな言葉に換える具体例 ★思春期の子供に必要な「自由」「尊厳」「承認」のメカニズム(宮台真司著「14歳の社会学」より)等々

後半は、共育について一味違う角度から考える 「プロファイリング子育て(赤ちゃんと もち)」を紹介して頂きました。

「赤ちゃんと もち」とは、ISD個性心理学が基になっている個性分類を体系化したもので、「ISD個性心理学」とは、東洋史観の流れをくむ「算命学」と19世紀ドイツ心理学者によって研究された「性格学」をベースとして、膨大な検証データを添加したものだそうです。

小野塚さんがこれまで関わってこられた様々なケーススタディを紹介してくだったお陰で、けして難解な堅苦しいものではなく、皆さんそれぞれ自分の子育てに置き換えたり思い出したりしながら、楽しく理解することが出来ました。

ところで、小野塚さんが今回のセミナータイトルに使われた金子みすゞの詩「みんなちがって みんないい」。

お母さんがそれぞれの子供の個性を喜び、認めて、褒めて、愛する。 そんな大切なメッセージがこの詩には流れています。 それは取りも直さず、お母さん自身が先ず自分を愛し、受け入れ、人生を楽しんでいく、ということにも繋がっていくことでしょう。

最後に。 長年ぽーと会の大ファンである小野塚さんご自身も、これまで沢山の先輩お父さん・お母さん達から励まされ、子育てに真摯に取り組んで来られました。幼児教育のお仕事を通して沢山のSDコミュニティのご家族をサポートしてこられ、息子さんが思春期になった今、こうしてスピーカーとしてお話してくださったこと、そして「先輩からのバトンを繋ぐ気持ちで、今日はお話させて頂きます」と言ってくださったのが、何より嬉しい言葉でした。 

こんな風に、これからも次の世代への応援メッセージが連綿とつながっていくような会でありたいと、ぽーと会は心から願っています。

長い間セミナー案を温めてくださった小野塚さん、参加してくださった皆さま、本当にありがとうございました!

小野塚さんのブログでのレポートはこちらhttps://www.facebook.com/AngelKidsGarden/posts/1327229637350682



Sunday, October 16, 2016

キャンパス・ビジットしよう!

109日(日)に、ぽーと会セミナー「キャンパス・ビジットしよう!」を行いました。

この日のスピーカーさんは、二人の大学生のお子さんを持つお母さん、Sさんでした。上のお子さんはArchitectureの単科大学、下のお子さんはArtの単科大学に通われています。
Sさんから、キャンパス・ビジットの経験談だけでなく、UCの現状やお嬢さんの高校からのUC進学率の変化、アプライする大学選びに関するアドバイス(最初は近場から大小や州立、私立を織り交ぜて訪問する、College Fairの活用)、アート進学に関するアドバイス(Portfolio Dayに参加することの重要性)、単科大学に進学先することのメリット、最終的にお子さんが進学先を決断した時のプロセス、などなど、幅広いトピックスをカバーした内容のお話を聞かせて頂きました。

単科大学というチョイスについては、Universityや或いはLiberal Artsカレッジでもっと言われるような「最初は幅広く学び、興味の対象をExploreする」というスタンスとは違って、専門分野を極めたい場合に適しているとのことでした。Sさんのお子さんは、まさに様々なタイプのキャンパス・ビジットをしている真っ最中に、「私は幅広く学ぶよりも、一つのことを深く学びたい」という自分の本心に気づき、進む道が決まったそうです。

Sさんの他にも、大学生のお子さんをお持ちのお母さん達から経験談をシェアして頂きました。「高校が休みで大学生がキャンパスにいる時期を選んでビジットすると、その大学の雰囲気がより良く分かる」「ビジットする大学に先輩が通っている場合は、案内してもらったり話を聞いたりするとリアルな情報が得られる」「スポーツを大学で続けたい場合はコーチにどんどん会いに行く。アドミッション・オフィスでは得られないアドバイスや励ましがもらえる」「秋に大学で行われるオープンハウスには、ハイスクールの授業を休む場合は先生にちゃんと理由を伝え、志望大学に絞って訪問してはどうか」「キャンパス・ビジットによって子供のモチベーションが上がる」などなど、の声が挙がりました。
原田先生からの貴重なメッセージもご紹介させていただきました。「最初は大小、州立、私立の様々な大学を近場から見に行ってみる」「キャンパス・ビジットした時は必ず自分が来たという足跡を残す(=アドミッション・オフィスにレコードを残す)」「自分の住んでいる地域の担当者の名刺をもらい、以後その担当者と連絡を取る」。 また「キャンパス・ビジットは本当に重要だけれど意外とやっていない人も多い。プライベートの大学から奨学金をもらって進学できた学生は例外なくキャンパス・ビジットをしっかりやっている」というメッセージは、キャンパス・ビジットがいかに大切かということを私たちにリマインドしてくれました。
ところで今回の企画は、ハイスクールのお子さんを持つお母さんからのリクエストがきっかけでした。お子さんも含めて多くの方々に満員御礼の出席をして頂けたことからも、非常にニーズの高いトピックだということが分かります。 このように、今後も皆さんが聞いてみたいこと、関心のあることについてのセミナーを出来る限り行っていきたいと思いますので、リクエスをお待ちしています。

今回のスピーカーを引き受けてくださったSさん、膨大な量の内容をコンパクトな資料にまとめ、幅広い経験談を「深くリアルに」シェアしてくださったこと、心より感謝いたします。

Sさんがお話の最後に私たちに伝えてくれた「親は支え、子供が自分で決める」という言葉が、深く心に刻まれました。「大学入学後に必要なスキルを子ども自身が学んでいくために、子供が自分で動き、自分で決めるよう導く。親は先回りしすぎないこと」という言葉は、日々の子供との時間の中で、いつも忘れずにいたい珠玉の言葉でした。


参加してくださった大勢の皆さん、質問を投げかけてくださった皆さんも、本当にありがとうございました!

Saturday, September 17, 2016

牧 兼充さん                「僕が学生のころに知っておきたかったこと」

828日(日)、牧 兼充さん(政策研究大学院大学助教授、UCSDビジネススクール客員助教授)をお迎えし、夢のようなセミナーが実現しました。

1部「世界一受けたい授業in San Diego ~アントレプレナーシップ(起業家精神)って何だろう?~」(ネーミングを人気TV番組よりお借りいたしました)では、牧さんが日米の大学で行ってこられた授業を一部公開してくださいました。 99年の名映画「October Sky」を用いて、牧さんが投げかけ、引き出し、皆さんから積極的に手が挙がり、意見が次々と飛び交いました。映画は、様々な壁にぶつかりながらも夢を持ち続け、工夫に工夫を重ねて目標に向かっていく若者の「軌跡」と「奇跡」を描いたものですが、彼を取り巻く「情熱を分かち合える仲間たち」、葛藤しつつも深いところではお互いを理解しようとしている家族愛、随所でアドバイスや閃きを与え応援してくれる「良きメンターの存在」・・・・など、アントレプレナーにとって非常に大切な要素が沢山含まれていることも教わりました。 

2部「グローバルキャリアのすすめ ~日本とアメリカでの両方の経験を生かす~」では、牧さんの自伝的な部分も含め、アントレプレナーシップ、イノベーションに関する教育、新しいプログラムの立ち上げ等々、これまで取り組んでこられたこと、ご経験や知見についてお話してくださいました。「ネットワークの重要性」「何もしないことのリスク」「清水の舞台を飛び降りることは、ほんの最初の一歩」「国に依存しないキャリアを築く」等々、目の覚めるようなアイデアを沢山いただきました。 牧さんが常に新しいことに飛び込んで、道を切り拓いていける原動力がどこにあるのか、そして牧さんの生き方そのものがアントレプレナーなのだということも実感しました。

また、アメリカで暮らしながら子供たちが英語と日本語の両方を学び続けることは決して簡単なことではありませんが、牧さんは「社会に出たら、それまでやってきたことの総和が問われ、発揮できるようになるので、今やっていることは必ず報われます。頑張って欲しい」という、力強い応援メッセージを送ってくださいました。

・・・・・セミナーが終了して会場のライブラリーが閉館したあとも、名残惜しくて皆さんなかなか帰宅できず、青空のもとで牧さんを囲み、いつまでも話が尽きることはありませんでした。

最後に、皆さんから後日いただいた感想の一部をご紹介します。

学生さんから:「将来、アメリカで働こうか日本で働こうか、大学はどうしようかと悩んでいたところ、先生のお話が聞けてよかった。アメリカと日本での就職活動の違いや、キャリアの実際の意味を知る事が出来た。自分のやりたいことと、能力のあることをみつけて、将来何が出来るのか日本、アメリカに限らず世界で探していこうと思った。」「私はあまり起業することを考えた事が無かったので、今回のセミナーで、起業家を育成するプロセスや、アントレプレナーについての詳しい定義を知ることで、今まで触れたことのない知識を得ることができ、大変参考になった。また、プレゼンテーションの仕方がとても工夫されていて、参加者が積極的に参加でき、飽きさせないところが大人だけでなく学生にも配慮されていると感じた。」

働く女性から:「転職のオファーをもらったが、漠然と「何か違う」という気がしていた。その理由が牧さんのお話しを聞いてハッキリした。自分の目指していることに繋がるのかどうか、ネットワークを広げていけるのかどうか、モヤモヤしていたのはソレだった。自分を信じてみようと思う。」「大変興味深いセミナーだった。毎日同じ職場で、会う顔ぶれも代り映えのしない日々を送っている自分には、牧さんのような一般的な常識にとらわれず、新しいことにチャレンジし続けるバイタリティーとユニークさは新鮮だった。」

お母さんから:「牧先生のお話が非常に興味深かったのみならず、自分の子供の年齢の人から年上らしき方まで、色々な方々の話を聞けたのが、とても良かった。“やりたいことを見つけるより、やりたいことが見つかりそうな場”という言葉にハッとした。やりたいことは見つからないし、今までやりたいと思ったことがサンディエゴでは出来なくて諦めたことも多かったので、面白そうなことが見つかりそうな場にどんどん顔を突っ込んで行くことにしようと思う。」「家族それぞれに学ばせていただいた。アントレプレナーシップというテーマだったのでもっと固い、難しい、ビジネスよりの話だと思っていたけれど、息子にも十分楽しめ、理解しやすくてとても良かった。私個人は、母としてのサポートのあり方という意味でもたくさんのヒントをもらった。」いつかは起業してみたいという気持ちがあるが、タイミングは今ではない。でも、牧さんのセミナーで学んだ”生き方としてのアントレプレナー” ”アントレプレナーの視点を持って生きる、仕事をする” ことを今から意識的に取り入れ、自分を磨いていきたい。」

・・・UCSDでのサマークラスや、その他のプログラムで寝る間もないようなスケジュールの中を、日米2つのバックグラウンドを持つ若い方たちをはじめ、私たち大人にも大きな応援のメッセージを送ってくださいましたこと、心から御礼申し上げます。

牧さんをぽーと会に紹介してくださったKさんにも、感謝の気持ちでいっぱいです。


本セミナーに参加してくださった14歳から60歳以上までという幅広い年齢層の皆さんも、本当にありがとうございました。

Thursday, June 30, 2016

樺島那央さん「難民と共に生きる」

毎年620日は国連が定めた「世界難民の日」です。

ここサンディエゴには、毎年2000人以上の難民が安全な生活をゼロからスタートするために世界中からやって来ます。実は私たちは知らないうちに、学校やスーパーなど様々な場所で日々たくさんの難民の方々とすれ違っているのです。


そこで6月のぽーと会では、難民の問題について知識や理解を深めるためのセミナーを行いたいと考え、サンディエゴで難民支援に取り組んでいる若き日本人女性、樺島那央(かばしま なお)さんをスピーカーにお迎えしました。


ナオさんは、ビルマ(ミャンマー)からの難民(主にカレン族)を受け入れサポートし、アメリカ生活や学校教育への適応、就労など、自立の支援を行う非営利団体Karen Organization of San DiegoKOSD2009年に自力で立ち上げた方です。


セミナーでは、難民発生の経緯、現状、彼らが経てきた壮絶な過去、アメリカに移住するまでのプロセス、これからの彼ら自身の課題、支援活動の課題について、スライドやビデオを用いて丁寧に解説してくださいました。


難民と呼ばれる方たちには分類が幾つかあり、そのうえ難民受け入れ国へ移住できるのは難民全体のうち1%程度でしかないこと、幸運にも移住できた彼らを待っている沢山の課題(言葉の壁、仕事を見つける苦労、生活習慣の違い、学校での勉強などなど)について、多くを学ばせて頂きました。

KOSDはカレン族の難民支援を様々な角度から行っています。その全ては、いつか彼らが「自立」して生きていけるようにするためです。

どこかの町の農園で従業員を募集中と聞けば、ナオさん自らトラックを運転して彼らを連れていき、頭を下げるそうです。子供たちの英語力向上のため、勉強のサポートも日常的に行っています。


高校では、英語だけでも大変なところへ第二外国語があるため、やる気を失ってしまうカレンの子供たちも多かったことから、San Diego Union School Districtと掛け合い、カレン語が出来れば第二外国語としてみなしてもらえる許可を取ることが出来たそうです! 高校を卒業できれば就職も今よりもっと可能になるので、サンディエゴのカレン族コミュニティは今このニュースに湧き立っているそうです! 地元紙San Diego Union Tribuneでも報じられました。


また、非営利のKOSDが活動を続けていくにはグラントが欠かせません。最初のころは年間100種類ものグラントにアプライしたそうです。2011年に晴れてフェデラルのグラントが貰えるようになってからも、毎週最低1つはアプライし続けているとのこと。これは並大抵のことではないはずです。

セミナーの中でオさんは繰り返し「Imagination」という言葉を使って、彼らの通ってきた「道のり」や「気持ち」を思いやることの大切さを伝えてくれました。 私たちもアメリカに適応する際に様々な経験をしてきましたが、難民の方達の日々の挑戦がどれ程のものかということを「Imagination」をもって思いを馳せるとき、ほんの少しでも彼らに寄り添うことが可能になるのかもしれません。

10歳の時に「将来は難民のために働く」と決意し、以来まわりの人に宣言し続けたナオさんは今、描いたとおりの人生を生きています。「沢山の導きがあった」「日本人だからこそニュートラルに出来ることがある」というナオさん。


2007年からカレン族の受け入れが始まって以来、既に100人以上のカレン族の赤ちゃんがサンディエゴで誕生したそうです。「彼らはまるで自分の子供のようです」と嬉しそうに笑うナオさんは、「コミュニティを育てている」お母さんなのですね。


最後に、参加してくださった高校生とお母さんから頂いた感想をご紹介します。高校生:「この頃よくニュースで難民についての問題を耳にすることがあったのですが、映像で見るイメージでしか"難民"ということをあまりよく知りませんでした。ですが今回お話を聞くことで、改めて難民とはどういうことをいうのか知ることができました 。樺島さんの仕事の内容はもちろん、努力してorganizationを創る姿が凄いなぁと感銘を受けました。自分は将来何をしていこうか、何をしたらいいのか、と改めて考えるきっかけにもなりました。」 お母さん:「世界には色々な人達がいることを娘に知って欲しいと思い、また知ることによって視野や興味が広がり共感できることも増えると考えて参加しました。前向きな樺島さんのお姿がとても素敵でした!」


・・・若き日本人の中から、ナオさんのような志を持ってアメリカで難民のために活躍する人がいること、ナオさんの活動の意味の大きさに、同じ日本として誇らしく嬉しい気持ちでいっぱいになったセミナーでした。 私たちが今まで全く知らなかった世界への扉を開けてくれたナオさん、本当にありがとうございました。

なお、この日のセミナーの収益はKOSDに寄付させていただきました。 それ以外にも寄付をしてくださった方々が沢山いらっしゃいました。皆さまに心より御礼申し上げます。
  

Tuesday, May 31, 2016

お仕事シリーズ第3回 「Pharmacistへの道」


5月のぽーと会は、約1年ぶりに中高生を対象とした「お仕事シリーズ」を開催しました。

3回の今回は「Pharmacist への道」と題して、サンディエゴ内の薬局でマネージャーとしても活躍する若手日本人Pharmacistの高橋さんをお招きしました。

Pharmacistの仕事とは」「マネージャーの責務とは」など、高橋さんが日ごろ行っている業務内容に始まって、「ハイスクール時代」「UCSD時代」「1年の準備期間を経て進学したPharmacy School時代」のことなどを時間の経過に沿ってシェアしてくださいました。

高橋さんのスピーチの中には、中学生、高校生が日ごろ疑問に思うことへの答えがいっぱい詰まっていました。

「高校では確固たる進路が決まっていなくても大丈夫。General Ideaや大まかな方向性があれば良い」「APを沢山取らなくてはというプレッシャーに潰されず、得意なこと、好きなことに関係する科目を出来る範囲で取ればいい。苦労はしても必ず後で役に立つ」「有名大学へ進むことだけを考えずに、Under Graduateで良いパフォーマンスをして次(仕事や大学院)につながる競争力を身に着けること」「周りの人を優秀に感じて自信を無くす時があるかもしれないけれど、惑わされることはない。自分を知って自分のペースで頑張っていけば良い」「Long RunなのだからDon't Burn out」等という、勇気づけられるアドバイスがいっぱいでした。

大学時代は、大学に行った目的を常に忘れずにいながら「新しい人たちと沢山出会い、自分と違うタイプの人たちとの交わり方を知ること」「自分を知って、個性を磨くこと」というアドバイスをしてくれました。

高橋さん自身は、大学ではPre-Pharmacy Societyに入部し、同じ道に進もうとしている仲間たちと情報交換をしたり、現役Pharmacistの経験談を聞いたりできる環境に身を置いたそうです。なんと在学中からPharmacy Technicianのライセンスを取って、Hospital PharmacyRetail Pharmacyの両方でボランティアもされました。 

大学卒業後のPharmacy Schoolアプライ準備期間にはコミュニティカレッジでクラスを取りながらバイオ系の企業でもボランティアをしたりと、着々と知識を深め力をつけていったそうです。

念願のPharmacy School入学後(Western University College of Pharmacy)、カリフォルニア内のPharmacy Schoolが近年増加して都市部でのPharmacistの就職も競争率を増してきたことから、ハードな勉強をこなしながら毎週LAのアパートからSDRetail Pharmacy までインターンとして通ったそうです。そうした努力が実り、National ExamCalifornia Law Examに合格後は直ぐにインターン先で就職が出来たとのこと。・・・それらの道のりの至る所に、常に自分のゴールに向かって戦略を立て、「今できることは何か」と工夫をこらしていた高橋さんの姿がありました。

また、高橋さんの座右の銘は「Don't Burn Any Bridges」という言葉だそうです。どんなチャンスや可能性があるか分からない、だから人を大切にし、築いたネットワークを壊すなという意味とのこと。くしくもUCSDでもPharmacy Schoolでも教授陣から繰り返し言われた言葉なのだそうです。

この日、参加してくださった高校生の方たちは、「将来を考えるために来た」「勉強になった」「大変そうな道のりだけど、とにかく今やれる目の前のことをやるしかないと思った」という言葉を残して帰られました。

・・・最後に、長い道のりを経てPharmacistとなった高橋さんは今、患者さんのために働けることに幸せを感じているそうです。 ドクターやナースと共にMedical Teamの一員として働けることに誇りを感じているとのこと。

高橋さんのように日本語も英語も堪能で、ややこしいアメリカの保険制度や薬について日本語で説明してくださるPharmacistがいることは、私たち日本人にとって非常に大きな安心です。

どうぞこれからも大いに活躍し、沢山の患者さんの支えとなってくださいね。 滅多にない日曜オフの日にスピーカーを引き受けてくださり、心からありがとうございました!


本日の収益はSDJEN(San Diego Japanese Emergency Network)を通して熊本の震災義援金として寄付させていただきました。参加してくださった皆さんも、本当にありがとうございました!