Sunday, October 16, 2016

キャンパス・ビジットしよう!

109日(日)に、ぽーと会セミナー「キャンパス・ビジットしよう!」を行いました。

この日のスピーカーさんは、二人の大学生のお子さんを持つお母さん、Sさんでした。上のお子さんはArchitectureの単科大学、下のお子さんはArtの単科大学に通われています。
Sさんから、キャンパス・ビジットの経験談だけでなく、UCの現状やお嬢さんの高校からのUC進学率の変化、アプライする大学選びに関するアドバイス(最初は近場から大小や州立、私立を織り交ぜて訪問する、College Fairの活用)、アート進学に関するアドバイス(Portfolio Dayに参加することの重要性)、単科大学に進学先することのメリット、最終的にお子さんが進学先を決断した時のプロセス、などなど、幅広いトピックスをカバーした内容のお話を聞かせて頂きました。

単科大学というチョイスについては、Universityや或いはLiberal Artsカレッジでもっと言われるような「最初は幅広く学び、興味の対象をExploreする」というスタンスとは違って、専門分野を極めたい場合に適しているとのことでした。Sさんのお子さんは、まさに様々なタイプのキャンパス・ビジットをしている真っ最中に、「私は幅広く学ぶよりも、一つのことを深く学びたい」という自分の本心に気づき、進む道が決まったそうです。

Sさんの他にも、大学生のお子さんをお持ちのお母さん達から経験談をシェアして頂きました。「高校が休みで大学生がキャンパスにいる時期を選んでビジットすると、その大学の雰囲気がより良く分かる」「ビジットする大学に先輩が通っている場合は、案内してもらったり話を聞いたりするとリアルな情報が得られる」「スポーツを大学で続けたい場合はコーチにどんどん会いに行く。アドミッション・オフィスでは得られないアドバイスや励ましがもらえる」「秋に大学で行われるオープンハウスには、ハイスクールの授業を休む場合は先生にちゃんと理由を伝え、志望大学に絞って訪問してはどうか」「キャンパス・ビジットによって子供のモチベーションが上がる」などなど、の声が挙がりました。
原田先生からの貴重なメッセージもご紹介させていただきました。「最初は大小、州立、私立の様々な大学を近場から見に行ってみる」「キャンパス・ビジットした時は必ず自分が来たという足跡を残す(=アドミッション・オフィスにレコードを残す)」「自分の住んでいる地域の担当者の名刺をもらい、以後その担当者と連絡を取る」。 また「キャンパス・ビジットは本当に重要だけれど意外とやっていない人も多い。プライベートの大学から奨学金をもらって進学できた学生は例外なくキャンパス・ビジットをしっかりやっている」というメッセージは、キャンパス・ビジットがいかに大切かということを私たちにリマインドしてくれました。
ところで今回の企画は、ハイスクールのお子さんを持つお母さんからのリクエストがきっかけでした。お子さんも含めて多くの方々に満員御礼の出席をして頂けたことからも、非常にニーズの高いトピックだということが分かります。 このように、今後も皆さんが聞いてみたいこと、関心のあることについてのセミナーを出来る限り行っていきたいと思いますので、リクエスをお待ちしています。

今回のスピーカーを引き受けてくださったSさん、膨大な量の内容をコンパクトな資料にまとめ、幅広い経験談を「深くリアルに」シェアしてくださったこと、心より感謝いたします。

Sさんがお話の最後に私たちに伝えてくれた「親は支え、子供が自分で決める」という言葉が、深く心に刻まれました。「大学入学後に必要なスキルを子ども自身が学んでいくために、子供が自分で動き、自分で決めるよう導く。親は先回りしすぎないこと」という言葉は、日々の子供との時間の中で、いつも忘れずにいたい珠玉の言葉でした。


参加してくださった大勢の皆さん、質問を投げかけてくださった皆さんも、本当にありがとうございました!

Saturday, September 17, 2016

牧 兼充さん                「僕が学生のころに知っておきたかったこと」

828日(日)、牧 兼充さん(政策研究大学院大学助教授、UCSDビジネススクール客員助教授)をお迎えし、夢のようなセミナーが実現しました。

1部「世界一受けたい授業in San Diego ~アントレプレナーシップ(起業家精神)って何だろう?~」(ネーミングを人気TV番組よりお借りいたしました)では、牧さんが日米の大学で行ってこられた授業を一部公開してくださいました。 99年の名映画「October Sky」を用いて、牧さんが投げかけ、引き出し、皆さんから積極的に手が挙がり、意見が次々と飛び交いました。映画は、様々な壁にぶつかりながらも夢を持ち続け、工夫に工夫を重ねて目標に向かっていく若者の「軌跡」と「奇跡」を描いたものですが、彼を取り巻く「情熱を分かち合える仲間たち」、葛藤しつつも深いところではお互いを理解しようとしている家族愛、随所でアドバイスや閃きを与え応援してくれる「良きメンターの存在」・・・・など、アントレプレナーにとって非常に大切な要素が沢山含まれていることも教わりました。 

2部「グローバルキャリアのすすめ ~日本とアメリカでの両方の経験を生かす~」では、牧さんの自伝的な部分も含め、アントレプレナーシップ、イノベーションに関する教育、新しいプログラムの立ち上げ等々、これまで取り組んでこられたこと、ご経験や知見についてお話してくださいました。「ネットワークの重要性」「何もしないことのリスク」「清水の舞台を飛び降りることは、ほんの最初の一歩」「国に依存しないキャリアを築く」等々、目の覚めるようなアイデアを沢山いただきました。 牧さんが常に新しいことに飛び込んで、道を切り拓いていける原動力がどこにあるのか、そして牧さんの生き方そのものがアントレプレナーなのだということも実感しました。

また、アメリカで暮らしながら子供たちが英語と日本語の両方を学び続けることは決して簡単なことではありませんが、牧さんは「社会に出たら、それまでやってきたことの総和が問われ、発揮できるようになるので、今やっていることは必ず報われます。頑張って欲しい」という、力強い応援メッセージを送ってくださいました。

・・・・・セミナーが終了して会場のライブラリーが閉館したあとも、名残惜しくて皆さんなかなか帰宅できず、青空のもとで牧さんを囲み、いつまでも話が尽きることはありませんでした。

最後に、皆さんから後日いただいた感想の一部をご紹介します。

学生さんから:「将来、アメリカで働こうか日本で働こうか、大学はどうしようかと悩んでいたところ、先生のお話が聞けてよかった。アメリカと日本での就職活動の違いや、キャリアの実際の意味を知る事が出来た。自分のやりたいことと、能力のあることをみつけて、将来何が出来るのか日本、アメリカに限らず世界で探していこうと思った。」「私はあまり起業することを考えた事が無かったので、今回のセミナーで、起業家を育成するプロセスや、アントレプレナーについての詳しい定義を知ることで、今まで触れたことのない知識を得ることができ、大変参考になった。また、プレゼンテーションの仕方がとても工夫されていて、参加者が積極的に参加でき、飽きさせないところが大人だけでなく学生にも配慮されていると感じた。」

働く女性から:「転職のオファーをもらったが、漠然と「何か違う」という気がしていた。その理由が牧さんのお話しを聞いてハッキリした。自分の目指していることに繋がるのかどうか、ネットワークを広げていけるのかどうか、モヤモヤしていたのはソレだった。自分を信じてみようと思う。」「大変興味深いセミナーだった。毎日同じ職場で、会う顔ぶれも代り映えのしない日々を送っている自分には、牧さんのような一般的な常識にとらわれず、新しいことにチャレンジし続けるバイタリティーとユニークさは新鮮だった。」

お母さんから:「牧先生のお話が非常に興味深かったのみならず、自分の子供の年齢の人から年上らしき方まで、色々な方々の話を聞けたのが、とても良かった。“やりたいことを見つけるより、やりたいことが見つかりそうな場”という言葉にハッとした。やりたいことは見つからないし、今までやりたいと思ったことがサンディエゴでは出来なくて諦めたことも多かったので、面白そうなことが見つかりそうな場にどんどん顔を突っ込んで行くことにしようと思う。」「家族それぞれに学ばせていただいた。アントレプレナーシップというテーマだったのでもっと固い、難しい、ビジネスよりの話だと思っていたけれど、息子にも十分楽しめ、理解しやすくてとても良かった。私個人は、母としてのサポートのあり方という意味でもたくさんのヒントをもらった。」いつかは起業してみたいという気持ちがあるが、タイミングは今ではない。でも、牧さんのセミナーで学んだ”生き方としてのアントレプレナー” ”アントレプレナーの視点を持って生きる、仕事をする” ことを今から意識的に取り入れ、自分を磨いていきたい。」

・・・UCSDでのサマークラスや、その他のプログラムで寝る間もないようなスケジュールの中を、日米2つのバックグラウンドを持つ若い方たちをはじめ、私たち大人にも大きな応援のメッセージを送ってくださいましたこと、心から御礼申し上げます。

牧さんをぽーと会に紹介してくださったKさんにも、感謝の気持ちでいっぱいです。


本セミナーに参加してくださった14歳から60歳以上までという幅広い年齢層の皆さんも、本当にありがとうございました。

Thursday, June 30, 2016

樺島那央さん「難民と共に生きる」

毎年620日は国連が定めた「世界難民の日」です。

ここサンディエゴには、毎年2000人以上の難民が安全な生活をゼロからスタートするために世界中からやって来ます。実は私たちは知らないうちに、学校やスーパーなど様々な場所で日々たくさんの難民の方々とすれ違っているのです。


そこで6月のぽーと会では、難民の問題について知識や理解を深めるためのセミナーを行いたいと考え、サンディエゴで難民支援に取り組んでいる若き日本人女性、樺島那央(かばしま なお)さんをスピーカーにお迎えしました。


ナオさんは、ビルマ(ミャンマー)からの難民(主にカレン族)を受け入れサポートし、アメリカ生活や学校教育への適応、就労など、自立の支援を行う非営利団体Karen Organization of San DiegoKOSD2009年に自力で立ち上げた方です。


セミナーでは、難民発生の経緯、現状、彼らが経てきた壮絶な過去、アメリカに移住するまでのプロセス、これからの彼ら自身の課題、支援活動の課題について、スライドやビデオを用いて丁寧に解説してくださいました。


難民と呼ばれる方たちには分類が幾つかあり、そのうえ難民受け入れ国へ移住できるのは難民全体のうち1%程度でしかないこと、幸運にも移住できた彼らを待っている沢山の課題(言葉の壁、仕事を見つける苦労、生活習慣の違い、学校での勉強などなど)について、多くを学ばせて頂きました。

KOSDはカレン族の難民支援を様々な角度から行っています。その全ては、いつか彼らが「自立」して生きていけるようにするためです。

どこかの町の農園で従業員を募集中と聞けば、ナオさん自らトラックを運転して彼らを連れていき、頭を下げるそうです。子供たちの英語力向上のため、勉強のサポートも日常的に行っています。


高校では、英語だけでも大変なところへ第二外国語があるため、やる気を失ってしまうカレンの子供たちも多かったことから、San Diego Union School Districtと掛け合い、カレン語が出来れば第二外国語としてみなしてもらえる許可を取ることが出来たそうです! 高校を卒業できれば就職も今よりもっと可能になるので、サンディエゴのカレン族コミュニティは今このニュースに湧き立っているそうです! 地元紙San Diego Union Tribuneでも報じられました。


また、非営利のKOSDが活動を続けていくにはグラントが欠かせません。最初のころは年間100種類ものグラントにアプライしたそうです。2011年に晴れてフェデラルのグラントが貰えるようになってからも、毎週最低1つはアプライし続けているとのこと。これは並大抵のことではないはずです。

セミナーの中でオさんは繰り返し「Imagination」という言葉を使って、彼らの通ってきた「道のり」や「気持ち」を思いやることの大切さを伝えてくれました。 私たちもアメリカに適応する際に様々な経験をしてきましたが、難民の方達の日々の挑戦がどれ程のものかということを「Imagination」をもって思いを馳せるとき、ほんの少しでも彼らに寄り添うことが可能になるのかもしれません。

10歳の時に「将来は難民のために働く」と決意し、以来まわりの人に宣言し続けたナオさんは今、描いたとおりの人生を生きています。「沢山の導きがあった」「日本人だからこそニュートラルに出来ることがある」というナオさん。


2007年からカレン族の受け入れが始まって以来、既に100人以上のカレン族の赤ちゃんがサンディエゴで誕生したそうです。「彼らはまるで自分の子供のようです」と嬉しそうに笑うナオさんは、「コミュニティを育てている」お母さんなのですね。


最後に、参加してくださった高校生とお母さんから頂いた感想をご紹介します。高校生:「この頃よくニュースで難民についての問題を耳にすることがあったのですが、映像で見るイメージでしか"難民"ということをあまりよく知りませんでした。ですが今回お話を聞くことで、改めて難民とはどういうことをいうのか知ることができました 。樺島さんの仕事の内容はもちろん、努力してorganizationを創る姿が凄いなぁと感銘を受けました。自分は将来何をしていこうか、何をしたらいいのか、と改めて考えるきっかけにもなりました。」 お母さん:「世界には色々な人達がいることを娘に知って欲しいと思い、また知ることによって視野や興味が広がり共感できることも増えると考えて参加しました。前向きな樺島さんのお姿がとても素敵でした!」


・・・若き日本人の中から、ナオさんのような志を持ってアメリカで難民のために活躍する人がいること、ナオさんの活動の意味の大きさに、同じ日本として誇らしく嬉しい気持ちでいっぱいになったセミナーでした。 私たちが今まで全く知らなかった世界への扉を開けてくれたナオさん、本当にありがとうございました。

なお、この日のセミナーの収益はKOSDに寄付させていただきました。 それ以外にも寄付をしてくださった方々が沢山いらっしゃいました。皆さまに心より御礼申し上げます。
  

Tuesday, May 31, 2016

お仕事シリーズ第3回 「Pharmacistへの道」


5月のぽーと会は、約1年ぶりに中高生を対象とした「お仕事シリーズ」を開催しました。

3回の今回は「Pharmacist への道」と題して、サンディエゴ内の薬局でマネージャーとしても活躍する若手日本人Pharmacistの高橋さんをお招きしました。

Pharmacistの仕事とは」「マネージャーの責務とは」など、高橋さんが日ごろ行っている業務内容に始まって、「ハイスクール時代」「UCSD時代」「1年の準備期間を経て進学したPharmacy School時代」のことなどを時間の経過に沿ってシェアしてくださいました。

高橋さんのスピーチの中には、中学生、高校生が日ごろ疑問に思うことへの答えがいっぱい詰まっていました。

「高校では確固たる進路が決まっていなくても大丈夫。General Ideaや大まかな方向性があれば良い」「APを沢山取らなくてはというプレッシャーに潰されず、得意なこと、好きなことに関係する科目を出来る範囲で取ればいい。苦労はしても必ず後で役に立つ」「有名大学へ進むことだけを考えずに、Under Graduateで良いパフォーマンスをして次(仕事や大学院)につながる競争力を身に着けること」「周りの人を優秀に感じて自信を無くす時があるかもしれないけれど、惑わされることはない。自分を知って自分のペースで頑張っていけば良い」「Long RunなのだからDon't Burn out」等という、勇気づけられるアドバイスがいっぱいでした。

大学時代は、大学に行った目的を常に忘れずにいながら「新しい人たちと沢山出会い、自分と違うタイプの人たちとの交わり方を知ること」「自分を知って、個性を磨くこと」というアドバイスをしてくれました。

高橋さん自身は、大学ではPre-Pharmacy Societyに入部し、同じ道に進もうとしている仲間たちと情報交換をしたり、現役Pharmacistの経験談を聞いたりできる環境に身を置いたそうです。なんと在学中からPharmacy Technicianのライセンスを取って、Hospital PharmacyRetail Pharmacyの両方でボランティアもされました。 

大学卒業後のPharmacy Schoolアプライ準備期間にはコミュニティカレッジでクラスを取りながらバイオ系の企業でもボランティアをしたりと、着々と知識を深め力をつけていったそうです。

念願のPharmacy School入学後(Western University College of Pharmacy)、カリフォルニア内のPharmacy Schoolが近年増加して都市部でのPharmacistの就職も競争率を増してきたことから、ハードな勉強をこなしながら毎週LAのアパートからSDRetail Pharmacy までインターンとして通ったそうです。そうした努力が実り、National ExamCalifornia Law Examに合格後は直ぐにインターン先で就職が出来たとのこと。・・・それらの道のりの至る所に、常に自分のゴールに向かって戦略を立て、「今できることは何か」と工夫をこらしていた高橋さんの姿がありました。

また、高橋さんの座右の銘は「Don't Burn Any Bridges」という言葉だそうです。どんなチャンスや可能性があるか分からない、だから人を大切にし、築いたネットワークを壊すなという意味とのこと。くしくもUCSDでもPharmacy Schoolでも教授陣から繰り返し言われた言葉なのだそうです。

この日、参加してくださった高校生の方たちは、「将来を考えるために来た」「勉強になった」「大変そうな道のりだけど、とにかく今やれる目の前のことをやるしかないと思った」という言葉を残して帰られました。

・・・最後に、長い道のりを経てPharmacistとなった高橋さんは今、患者さんのために働けることに幸せを感じているそうです。 ドクターやナースと共にMedical Teamの一員として働けることに誇りを感じているとのこと。

高橋さんのように日本語も英語も堪能で、ややこしいアメリカの保険制度や薬について日本語で説明してくださるPharmacistがいることは、私たち日本人にとって非常に大きな安心です。

どうぞこれからも大いに活躍し、沢山の患者さんの支えとなってくださいね。 滅多にない日曜オフの日にスピーカーを引き受けてくださり、心からありがとうございました!


本日の収益はSDJEN(San Diego Japanese Emergency Network)を通して熊本の震災義援金として寄付させていただきました。参加してくださった皆さんも、本当にありがとうございました!

Thursday, May 5, 2016

カレッジ・ファイナンス勉強会

4月のぽーと会は、パーソナルファイナンスの専門家である金子さんご夫妻をスピーカーにお迎えして、カレッジファイナンス勉強会を開催しました。

下記の内容を中心に勉強させていただきました。
・数あるアメリカの大学の種類 及び 費用について
・ファイナンシャル・エイドの仕組みと申請方法
  (FAFSACSS:市民権や永住権を持つお子さんが該当)
・スカラーシップについて
・様々な家庭でのExpected Family Contribution ケーススタディ
・税制優遇を生かした大学資金の準備方法

アメリカのファイナンシャル・エイドのシステムは日本にはないため、「複雑で理解しにくい」とよく耳にします。けれども「知っていれば助かる」「知らないと損をする」ことだけに、金子さんからケーススタディやデータをふんだんに使って基礎から丁寧に勉強させていただくことができ、とても有り難い機会でした。

2017年から実施されるFAFSAの変更事項についてもご紹介してくださり、いち早く情報を得ることが出来ました。

また、「自分の家庭が、理論上の計算では大体どのぐらいの学費を支払うことになるのか(Expected Family ContributionEFC)」を知るためのヒントを沢山頂き、各家庭で計算するためのツールも紹介してくださいました。更に、そのツールを使って実際にStep by StepEFCが出るまでのプロセスも見せて頂きましたので、参加された皆さんが各家庭に帰って実践される際に、大いに役立ったことと思います。

大学の学費は、けして全てが開けてみるまで分からないものではなく、EFCを計算することによってある程度は予測が出来るものであり、EFCはアプライする大学を検討する際の1つのヒントになり得るということも実感できました。

金子さんご夫妻によるカレッジ・ファイナンス勉強会は、ぽーと会でも毎年好評な人気のシリーズです。 今年も、お子さんの受験が間近に迫った親御さんからも、未だお子さんが小さい親御さんからも、「勉強になった」「とても分かりやすかった」という感想を頂きました。 また今年は、自分の将来について考える高校生ご自身の参加もありました。 

セミナーの最後に伺った「EFCを計算しよう」「家族でカレッジ・ファイナンスについて話そう」という言葉に象徴されるように、親子でカレッジ・ファイナンスを理解し話し合う“きっかけ”をくださった金子さんご夫妻、今年も本当にありがとうございました。 これからも宜しくお願い致します!


日曜日の早朝から集まってくださった皆さんも、本当にありがとうございました!

Thursday, March 31, 2016

題名のない ぽーと会!

3月のぽーと会は初の試みで、スピーカーさんをお招きせず、参加者のお母さんたちと交流を深める趣旨で集いました。
「題名のない ぽーと会!」と銘打ち、「ぽーとカフェ・スタイル」で行いました。

第一部では、趣味でケーキ作りをしている友人に注文した、美味で可愛らしいケーキを皆で堪能しました。子育てやその他諸々の忙しさや疲れをしばし忘れ、絶品ケーキに舌鼓を打った幸せなひと時でした。
       


第二部は、フリートークスタイルで、他のお母さんに聞いてみたいとこと、投げかけてみたいことをお話しする時間でした。

 1.   先ず筆頭に、サマーキャンプの質問がありました。  
どんな種類があるの?どんなところが主催している?お値段は?ということについて、経験者のお母さん達が次々とシェアしてくださいました。殆どの学校で夏休みが2ヵ月半も続くアメリカで親子共に有意義な夏を過ごすには、サマーキャンプの存在意義は大きいと言えます。日帰りキャンプ・お泊りキャンプに関わらず、アート、スポーツ、テック、勉強系をはじめ、大自然での体験型、リーダーシップを学ぶ目的のもの、志望する大学が行うもの等のユニークなキャンプが多種多様に存在します。そこでの出会いや経験は普段の学期中には出来ないものも多く、子供が自信を付けて成長していく上での助けになることでしょう。親にとっては費用との相談も避けられないという話に及んだ時、何とGROUPONでサマーキャンプのディスカウントがあることをシェアしてくれたお母さんもいました。   
 それぞれのお子さんにとって、興味がある分野で才能を伸ばしたり経験を積んだりできるベストなキャンプとの出逢いが今年もありますように!

2.その後、話の流れは自然と思春期の子育ての悩みへと移りました。具体的にいま困っていること、こんな出来事があったというシェアも沢山ありました。それに呼応するように、お母さん達が経験を通して得た智恵や金言が次々と飛び出しましたので、ここに一部ご紹介します。


・大丈夫、愛していれば。何があっても味方だということが子どもに伝わっているか
・お母さんは家庭の太陽。お母さんが幸せでいることが大切
・子供は親の背中を見ている
・子どもはお母さんを選んで生まれて来る
過去の男性スピーカーさん達のお母さんへのアドバイス「言いたいことが100あっても口に出すのは5ぐらいにしてください」「思春期の子供には環境だけ整えてあげて」
・子どもは時に嘘をつくが、「お母さんに良く思われたい」「心配をかけたくない」「うるさく言われたくない」という気持ちが背景にあるのかもしれない
・思春期の子どもは親のアドバイスよりも失敗や経験から学ぶ。  小さな挫折を繰り返すことで成長していく
・子供はお母さんに幸せであって欲しいと思っている。お母さんがハッピーだと子供も嬉しい。お母さんもたまには遊ぼう、出かけよう!(程よく。笑)

子供の年齢といっしょに「親年齢」も上がっていくとはよく言われることです。子育てを通して、子供と共に育っているお母さん達の言葉は、とてもポジティブで強い説得力がありました。


この日の「題名のないぽーと会!」を通して、今後のぽーと会でやりたいことも浮上しました。
「ちょっと大きな子供から中高生へ話してもらう会」「ゲームやスマホとの付き合い方を先輩たちに聞きたい」という声があがりました。 思春期特集も継続して行っていきたい普遍のテーマです。


ぽーとカフェ・スタイルでの憩いの時に参加してくださった皆さん、差し入れを持ってきてくださった皆さん、ありがとうございました!

Monday, February 29, 2016

自分と家族を守る 体のトリセツ(取り扱い説明書)

2月のぽーと会は、題記のタイトルで健康セミナーを行いました。スピーカーには、カイロプラクティック・ドクターの木野真一先生を2年ぶりにお迎えしました。(2年前の木野先生によるセミナーの様子はこちら お仕事シリーズ 第一回 カイロプラクティックドクター

ふだん共育、進学、キャリアを3つの柱にセミナーを行っているぽーと会で健康セミナー?と驚かれた方もいらっしゃったかもしれませんが、健康あってこそのアメリカ生活、そして医療費の高いアメリカで暮らしていくには、健康に対する問題意識を持って「自分で自分を守る」という視点がどうしても必要になってくることから、次の5点のトピックスで木野先生からお話を伺いました。

1)  放射性物質の影響を出来るだけ抑える医・食・住の工夫とは
2)  姿勢や背骨がゆがむと脳内で何が起きる?子供の学習への影響は?正すと何故「一石五鳥」なのか?
3)  「薬やお医者さんに全てを委ねる生き方」から「自ら健康を生み出す」方法の習得へ
4)  何をどのように食べていけば、脳が本来の役割を取り戻すのか?
5)  体験コーナー:けがや病気の起こりやすさを測る「脳と体のすれ違いテスト」

「自分と家族の健康」は皆さんにとって関心の高いテーマであり、会場からは引っ切り無しに質問の手が挙がりました。質問に加えて参加者からの突っ込みで笑いに包まれて、なかなか先へ進めないという場面もありました。

「衣・食・住の工夫」や「良い姿勢の大切さ」など、どれも大切なことばかりですが、衣食住は親が子供の為に環境を整えることが多いのに対し、良い姿勢は子ども自身でも心がけることが出来るものです。悪い姿勢を続けた結果の背骨の歪みによって様々な全身症状が生じてくるだけでなく、集中力や思考力の低下など学習に関わる影響も出てくるとなれば、とても残念なことです。スマホやゲームの使用時間が長い現代では、姿勢に対する問題意識を子ども自身が持つことが、より大切になってくると言えそうです

今回のセミナーが健康に対する問題意識を持つ「きっかけ作り」になれば嬉しいと仰る木野先生。「1つでもピーンと来ることがあれば素晴らしい、是非それを実践してほしい」とのことでした。

貴重な勉強をさせてくださった木野先生、本当にありがとうございました! 和気藹々とした楽しい雰囲気を作り出してくださった参加者の皆さんも、ありがとうございました!


Written by Chako

Thursday, January 28, 2016

若者のためのキャリア・プランニング

17日(日)も前日に引き続いて工藤倫子さん(http://rinko-kudo.jp/)にお越し頂き、セミナーを行いました。 タイトルは「若者のためのキャリア・プランニング」

日本を拠点に世界でも活躍されている倫子さんと、サンノゼを拠点に日米で活躍されている原田誠先生(http://macscareer.com/about.html)という、二人のキャリア・カウンセラーによる又とないセミナーが実現しました

倫子さんから伺ったお話は「これからの長寿時代、働く期間も飛躍的に延びる中、自分らしく働いていくために今やっておくべきこととは」「あなたはどこで、どんな役に立つことが出来るのか?」「自分の強みを自覚して磨き続けておくこと 」「時代を読み、ずっと先を見据える発想法」「夢を実現させるために欠かせない「あること」」など、参加してくれた高校生たちにとって、恐らく今までにはなかった新しい視点が得られたことと思います。

また、倫子さんの語りかけ・投げかけによって、若者たちの口から素直でその子その子らしい意見が飛び出し、とても微笑ましい光景でした。 大人が思いもしない鋭い意見も飛び出し、関心させられる場面もありました

「時代はものすごいスピードで変わっている」「3年前の常識は非常識に、非常識は常識になっていく」という言葉は、セミナーの様子を後ろで見守っていた私たち親にとっても、目の覚めるような興味深さでした。

セミナーの第二部では原田先生から、「バイリンガル学生のキャリアパス」と題して、アメリカで就職する場合、日本で就職する場合それぞれの具体的な戦略について勉強させていただきました。

アメリカで就職を考えている場合は、大学のキャリアセンターに足繁く通うことや、キャンパスや近隣で行われるキャリアフェアに必ず参加すること、インターンやボランティアを在学中にやれたかどうかが非常に大切というアドバイスを伺いました。

日本での就職を考える場合は、日本に一時帰国して就活をする時期をしっかり頭に入れ、計画的に進めることが大切とのことでした

また、ここで頑張っている学生たちにとって、「アメリカ、日本という選択は、世界中にある仕事のOpportunityの中の一部である」という言葉が非常に心に残りました

このセミナーで発見したことや、倫子さんと原田先生から聞かせていただいた内容を、この先ずっと若者たちが温め続け、考え続けながら暮らしていってくれたら・・・と切に思います。

若者たちが「働き方」ひいては「生き方」を考え始める「きっかけ」「種蒔き」のセミナーになりました。倫子さん、原田先生、本当にありがとうございました。

三連休の中日、現地校のファイナル試験の前という条件の中、参加してくださった皆さんも、本当にありがとうございました

倫子さんのブログでのレポートはこちらです
http://ameblo.jp/n-rinko/entry-12119154615.html?frm_src=thumb_module

・・・倫子さんは翌日、サンノゼでの5講演を控えて出発されました。

倫子さんがサンディエゴに滞在していた3日間は、倫子さんとの出会いを喜んでくださる参加者、倫子さんのお話が聞きたくて初めてぽーと会に足を運んでくださった方々、また「普段は話す機会が少ないけれど、このセミナーをきっかけに親しくなった」という参加者同士がいたりと、倫子さんが来られたことで新たな出会いやご縁が生まれたことにも、感謝の尽きない3日間でした。

Written by Chako 

女性のためのライフ・プランニング

1月のぽーと会には、色々な方たちとのご縁で巡り会った工藤倫子(http://rinko-kudo.jp/)さんが、はるばる日本からお越しくださいました。

倫子さんは、日本全国はもとより、パリ、ドバイ、シンガポール、ウィーンでも講演をされている大活躍中のキャリア・カウンセラーです。著書には“「何も持っていない」と思っているあなたへ”(http://rinko-kudo.jp/book1)などがあります。

そんな倫子さんに、ぽーと会は16日(土)17日(日)と二日間にわたってセミナーをお願いしました。


16日(土)は、「女性のためのライフ・プランニング」と題して、女性が子育てや介護などの様々な条件の中でも成長し続け、未来を切り拓いていくためのマインドセット・発想の転換法について伺いました。

自分の「好きなこと」「やりたいこと」「出来ること」を整理して、自分を見つめなおす時間も設けていただき、今まで意識していなかった自分を発見された方も多かったようです。それら整理したことを元に、「自分にしか出来ないこと」「人とは違うこと」を考える際の秘策についても教えて頂きました。

また、倫子さんがどのようにしてキャリアカウンセラーという仕事に出会い、如何にして経験を積み重ね大活躍の今へと至ったかについて、丁寧にお話してくださいました。倫子さんご自身の「道のり」の中にも、私たちへのヒントが沢山溢れていました。

セミナーでは、「準備は一生整わない。だから既にあるリソースで今やる」「知識は持っているだけでなく、使って智恵へと変えてゆく」「個性も才能。才能をどこでどう役に立てて行くか考える」「これまでの人生経験すべてがキャリア。誰もがキャリアウーマン」「”私なんて”と言って才能を出し惜しむことは、謙遜とは呼ばない。自分が持っている才能を世の中へと発信していこう」・・・などの、心に強く残り、勇気の出るお話が満載でした。

参加してくださった皆さんは、いま置かれている状況も年齢もそれぞれでした。これからやっていくことが明確に決まっている方、いま考えている途中という方、ぼんやりと描いているものの未だ一歩を踏み出していないという方、とライフプランの進行状況についても様々でしたが、倫子さんのお話は参加してくださった皆さん一人ひとりが「これから」を考えていく上での大きな一石を投じてくれました。

会のあと、「“人は言い訳をする天才”という言葉にドキッとした」「“明日明日”とか“でもでも”と言わずに心機一転やってみます」「覚悟を持って生きてこられた方の言葉だから説得力があった」「今の私にドンピシャのテーマでした」「“キャリア・カウンセラー”さんと聞いて少し身構えていたが、癒されるお話だった」という感想を頂きました。

なお倫子さんもこの日のことを、ご自身のブログに載せてくださっています。http://ameblo.jp/n-rinko/entry-12118864131.html


前日サンディエゴに到着したばかりなのに時差ぼけを全く感じさせずに有意義な時間をくださった倫子さん、眠い目をこすりながら倫子さんと一緒にセミナーにもランチ会にも来てくれた息子さん、本当にありがとうございました!

参加してくださった皆さん、ボランティアを快く引き受けてくださった皆さん、ランチ会に参加してくださった皆さんにも心から感謝でした!


Written by Chako