Monday, October 5, 2020

ぽーとカフェ 〜題名のない ぽーと会〜

 9月のぽーと会は、現地校の新学年がスタートして約1ヶ月が経過したタイミングで、ZOOM版ぽーとカフェ「題名のないぽーと会」を行いました。 

 

これまで集会型で行ってきた ぽーとカフェはケーキや飲み物を参加者一同で楽しみながらの会でしたが、ZOOMになった今年は各自が好きな食べ物や飲み物を画面の前に置きながら、というスタイルになりました。 

 

この日は自己紹介に普段と違う少しくだけた要素を取り入れたり、お話をしていただく順番決めにゲーム感覚を用いたりなど、ZOOMで楽しめる趣向も凝らしました。 

 

皆さんから出てきた現在の思い、困っていることなどは、主に以下のトピックでした。 

・子育て永遠のテーマとも言える「反抗期」 

・課題の多い生活の中で、時間配分を中心とした「Organization Skill 

・学校の授業がZOOMで続いている中、子供の「人とのコミュニケーション」 

・お母さん達の息抜きのためのオススメ 

 

 

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 それぞれの質問に対して、「同じ経験をしたことがある」或いは「いま経験している」方を優先的にお話して頂き、自分ひとりでは想像がつかなかったアイデアや、経験から裏打ちされた対処法を、様々にシェアして頂くことができました。 

 

また、学校を始めとした様々なことがオンラインで行われている今、参加者の誰一人として此れまでに経験したことがなかった「困りごと」もありました。 

 

これに対して、その「困りごと」の中身がハッキリと見えてくるにつれ、全く新しい斬新なアイデアが飛び出しました。 

 

「困っていること」を「何とかより良い方向へ持っていきたい」という思いが在るところに、クリエイティビティな新しいものが生み出されるのだということを、あらためて教えて頂いた思いでした。 

 

また今回の皆さんとのお話から、今後のぽーと会で取り上げることが出来そうなトピックはセミナーという形で皆さんに還元できたらと思っています。 

 

・・・皆さんお一人お一人から貴重な声を聞かせて頂き、楽しく有意義な時間でした。 


日曜日の朝早くからご参加くださった皆さん、本当にありがとうございました! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 







Tuesday, August 25, 2020

「世界の平和はあなたから」〜ハートでリスニング(心聴)のすすめ〜

8月のZOOMぽーと会は、アメリカ時間の814日(金)、日本時間では815日(土)に、心が震えるお話を伺いました。

第二次世界大戦の終戦から75年目にあたり、鶴亀彰さんをお迎えして「世界の平和はあなたから」〜ハートでリスニング(心聴)のすすめ〜と題した、とても稀有な講演会を行うことが出来ました。

鶴亀さんのお父様は第二次世界大戦時、日本の潜水艦(伊号166)の機関長さんで、鶴亀さんが三歳の時に戦死されました。 

2003年のあるとき、ある日本の元海軍将校の肩との出会いをきっかけに、鶴亀さんはご自分のお父様のことをもっと知りたいという思いに駆られ、奥様と共にお父様をたどる旅に出られました。

その旅を続ける中で、ご自分のお父様たちがボルネオ沖で沈めたオランダの潜水艦乗組員の家族や、お父様たちをマラッカ海峡で沈めたイギリスの潜水艦の艦長さんと、奇跡の出会いを遂げられます。

そして、お互いの中にある深い悲しみを分かち合い、心を通わせ、真の友情を築いてこられました。その奇跡とも言える交流は、戦死された方々のお孫さんの代にまでも及びます。

2007年に刊行された初のご著書
実は鶴亀さんが ぽーと会でお話をしてくださったのは今回が二度目で、前回の2013年は10年間に及ぶお父様をたどる旅を奥様と終えられた直後でした。

それから7年の間、鶴亀さんは更に、世界の各地で戦争がもたらした悲しみ、痛み、恨みを抱く人々と出逢い、その方達との対話を通して、固く閉ざされた心を溶かし、積年の傷を癒すという経験を重ねてこられました。

鶴亀さんはハタと、何故そのようなことが可能だったのか?と自問します。そして一つの答えに辿り着きます。それが「心聴(ハートでリスニング)」です。
ベトナムの禅僧ティック・ナット・ハーンのディープリスニングを元に鶴亀さんご自身が導き出された心聴です。

決して遮ることなく、最後まで話を聴く。こちらが心を開いて一生懸命に聴く。
相手に心ゆくまで語らせてあげる「覚悟を決めて」聴く。

そんな心聴がもたらす奇跡の数々を、私たちは、鶴亀さんが話を聴いた人々の劇的な変化を通して、追体験させて頂きました。

・・・参加された方々から寄せられた感想文の一部を、ご紹介させて頂きます。

・鶴亀さんのお話を聞いて僕は、人間の分かち合う大切さを思った。両側から相手への思いやりや関心を持たずに生じる争いや憎しみがあるから、「ああ、あっちもこっちと状況があまり違わないじゃないか」という考えが大切だと思う。鶴亀さんのお話を聞けてありがたかった。(新9年生)

・起こってしまった歴史を変えることはできないが、私達は未来を変えることができるのだと強く感じた。また「心聴」の大切さも理解できた。身近なところから実践していけたらと思っている。(南カリフォルニア在住)

・これまで私が聴いてきた戦争の体験談とはまた異なり、さらに未来への希望にあふれるものだという気がいたします。 これからの時代に、ますます必要とされるのではないでしょうか。(北カリフォルニア在住)

・鶴亀さんのされていることは愛とゆるしが原動力になっている。今かつての敵同士の子孫が仲良く交流しているのを見て、亡くなった方々がどんなに喜んでいることだろう。また鶴亀さんの行なっていることやお話は、私を含めた特に戦争を知らない世代にとって心に響いてくることは間違いない。(日本在住)

・相手の存在に対して心から尊重し感謝する気持ちを持ち続け、自分の心の中が「平和」であれば、それは必ず関わる人や周りの人たちに波動として伝わって、世界の平和へ繋がっていくというお話、大変共感しました。南カリフォルニア在住)

・第二次世界大戦中 敵同士だった立場の違う方々と距離を縮め、理解し合い、彼らの考えすらも変えられたことに感銘を受けた。鶴亀さんが日々実践しておられる「心聴」があってこそ築かれた関係性なのだなと感じた。私も早速「心聴」を実践し、家族や友人、同僚など周りの人々の話に耳を傾けたいと思う。そうすれば鶴亀さんのように出会いの輪も広がり、平和な社会へと繋がっていくかなと楽しみだ。(アメリカ東部在住)

・かつては「私一人がどんなに頑張っても叫んでも、国を変えることはできない」と思って自分の無力さを嘆き、責め、やがて諦めていた。でも今は違う。自分自身の声も、家族や友人、周りの人の話にもじっくり心と耳を傾け、幸せを足元から拡げていくこと、これを飛び越えた先の大きな使命や幸せは無いと思う自分がいる。鶴亀さんと奥様の生き様を見せて頂いたことで、これからまた自分に出来ることを喜んでやって行きたい。南カリフォルニア在住)

2009年に刊行されたご著書第2弾



・・・第二次世界大戦の直接体験を伺う機会が減りつつある75年目の今年、そしてパンデミックや人種の問題も大きく浮き彫りになっている今日、「一人一人の人間」としての視座から、未来に向けて出来ることを考えるきっかけを私たちにくださった鶴亀さんに、一同より心から感謝申し上げます。

これからも益々お元気に、この素晴らしい奇跡のお話が、一人でも多くの方々に届きますように。

参加してくださった皆さまも、本当にありがとうございました!

*鶴亀彰さんウェブサイト:http://www.tsurukame-book.net/ 
*ご出演のビデオ:https://vimeo.com/92734866 かつては敵味方だった鶴亀さんのお父様、イギリス艦の元艦長、オランダ艦の乗組員、その各々のお子さんやお孫さんが集まって交流する姿が観られます。(注:冒頭から15秒まで、小さいお子さんには少し衝撃の強い潜水艦内の様子があります)


Thursday, August 13, 2020

今こそ知りたい!ネットの安全対策・サイバーセキュリティと そのキャリア

7月のZOOMぽーと会は、「今こそ知りたい!ネットの安全対策・サイバーセキュリティと そのキャリア」を開催しました。 

講師には、サイバーセキュリティの専門家、Sony Interactive Entertainment LLC. Sr. Directorの杉田さんにお越し頂きました。 

杉田さんは2年前にも、ぽーと会でお話をしてくださったのですが、今回のパンデミックにより、大人はもちろんのこと学校の授業もオンラインとなってお子さんまでも、もはやネットと切り離した生活は成り立たなくなった昨今、「是非もう一度、杉田さんから学びたい」というメンバーからの強い要望もあり、杉田さんに再びお願いして今回のセミナーが実現しました。 

セミナーの概略は。。。
1)サイバーセキュリティ対策
 インターネットを利用するときの注意点として「オンラインショッピング」「オンラインバンキング」「Public Wi-Fiの危険性」「クレジットカード犯罪に巻き込まれないために」などのトピックスで、ふんだんな図解や脅威(セキュリティ・リスク)の例を挙げて、分かりやすく解説して頂きました。

私たちは便利なネットを闇雲に利用するのではなく、かと言って恐れすぎて何も出来なくなるのでもなく、今すぐ色々な安全対策を始められるのだということを学びました。 

「通信の暗号化」「宛先の正確さ」「信頼できるサービスの見分け方」「より安全なパスワードの設定法」「端末に入れるソフト」「Anti-Virusを入れた方が良い機種」などなど具体的な安全対策を教えていただき、「自分にも出来ることが色々ある」と知ることで大きな安心がもたらされました。 

2)サイバーセキュリティのキャリア  
 ぽーと会は、お子さんの将来のキャリアのヒントとなるセミナーを数多く開催していることもあり、このトピックスを杉田さんが入れてくださいました。 

「サイバーセキュリティとはどんな職種なのか?」「活躍の場は?」「その仕事に就くためには」「日米の違い」「期待される役割とは?」「気になる給与rangeGlassdoor.comより数字を引用)」などなど。 

サイバーセキュリティの分野に関心のある方はもちろんのこと、この分野をご存知なかった方々にとっても、大変興味深い内容でした。 

・・・ネット社会がますます普及し、我々の生活に切っても切り離せなくなるに連れ、しかもパンデミックにより四六時中ネットと繋がっているような現代社会で、杉田さんのサイバーセキュリティのお仕事は益々お忙しいそうです。 

そんな激務の中にあって、沢山のスライドをご用意いただき、ぽーと会で再び、このような濃い内容のセミナーを行っていただけましたこと、私たちに理解できるように一生懸命に伝えてくださいましたこと、心より感謝申し上げます。

 参加してくださった皆さん、杉田さんへの質問を通して他の方々の理解を更に深めさせてくださった皆さんも、本当にありがとうございました!
  

Wednesday, July 8, 2020

パンデミック下の夏休みをどう過ごす?

6月のぽーと会は、JPSグループとの共催でZOOMセミナー「パンデミック下の夏休みをどう過ごす?」を行いました。

ぽーと会はパンデミックが起きる前は、サンディエゴを拠点に過去10年間、集会型で行なって来ましたが、3月からはZOOMに移行しています。

JPSグループは、カリフォルニア州で外出禁止令が始まった3月に、自宅待機を余儀なくされた日本人・日系人のための子育てサポートを目的としてスタートしたボランティアグループで、オンラインで出来る教育ツール、子どもがストレスに晒された時の心のケア、家族で楽しめる映画の紹介など、子育てに役立つ情報を発信しておられます。

今回はそんなJPSグループと ぽーと会が協力し合い、行動に制限の多い今年の夏休みを、少しでも有意義に安心して過ごしていただけるようにとの思いを込めて、会を行いました。

まず第1部は、JPSグループの共同代表である渡邊理佐子さん(教育学修士・行政学修士)と長沼仁美(心理学博士・公衆衛生学修士)が、それぞれの専門分野の知識や経験に基づいたお話をしてくださいました。

渡邊さんからは、将来グローバル市民・リーダーとなっていく可能性を秘めた海外子女の子育ての意義、成人の発達理論から見てそうした人材のリーダーシップ能力をどう高めるのか、また、リーダーを育てるためのより良い時間の使い方や、夏休み中に利用できる多岐にわたる信頼性の高いオンライン教育ツールをご紹介いただきました。

長沼さんは、家庭で過ごす日常の時間が長い今年の夏だからこそ、家族全員がお互いに高め合うという視点が大事ではないかという提案として、生きていく上でコアとなる「実行機能」という脳の機能の解説とその育成に役立つ「遊び」をご紹介くださいました。また、簡単にできる親のセルフケアのワークもありました。

上段右から時計回りに、JPS共同代表の渡邊氏、長沼氏、ぽーと会代表の立川
       

第2部は、ぽーと会からプレゼンテーションさせていただきました。これまで10年間、ぽーと会は様々な分野の方々にスピーカーを引き受けていただきセミナーを開催してきましたので、その特徴を活かして、これまでのスピーカーさんの中から4名に「今年の夏の過ごしかた」についてインタービューを行い、まとめてご報告するという形をとりました。

・教育コンサルタントの原田誠先生・・・大学進学を見据えたアドバイス
MD・統合医療医のP先生・・・新型コロナウイルスの性質を今一度理解した上で夏の計画を
・学習塾ピークSD校のA先生・・・お子さんをストレスから守るためにお母さんへのアドバイス
・大学アプリケーション・エッセイ指導・日本語補習校SAT教師のTさん・・・Who I amを知る夏に
またぽーと会の立川からも、長沼さんと同様に「お母さん自身のセルフケア」について少しお話させていただきました。

最後の第3部は、参加者の皆さんの計画をシェアしていただくコーナーでした。
それぞれのご家庭の子さんが普段から情熱を注いでいることや興味をお持ちの事柄が反映したユニークな計画もあり、その一方で誰でも直ぐに取り入れられるアイデアもありました。

皆さん一様に新型コロナウイルスの影響による「安全性」を気にかけながら、お子さんの成長のために何ができるか一生懸命に考えておられる様子や、お子さんたちのやりたいことを出来る限り実現できるようサポートされているお母さんの思いも聞かせていただくことができ、貴重な時間でした。

余談ですが、今回はJPSグループとの共催だったため、JPSの読者さんがボストン、ニューヨーク、デイビスといったサンディエゴ以外の地域からも参加してくださり、ぽーと会にとっても大変嬉しい交流となりました。

・・・パンデミック下のこの夏は、私たちにとって未曾有の夏であり、これまで当たり前にできていた活動が制限されるチャレンジングな時期です。

今回のJPSグループ・ぽーと会コラボ企画の会が、皆さんのより楽しい有意義な夏の計画の一助になれたら幸いです。

参加してくださった皆さん、ありがとうございました!
JPSグループ代表のお二人も、ご専門の立場からの貴重なご提案を、本当にありがとうございました!



Tuesday, May 19, 2020

免疫とウイルス 〜私たちの体の中で起きていること〜

ZOOMに移行してから三度目となる ぽーと会セミナーは、5月9日(土)、現在La Jolla Institute for Immunology(LJI)で研究されている、千葉大学グローバルプロミネント基幹 准教授の小野寺淳先生をお迎えしました。


小野寺先生から、今の時期に非常にタイムリーな、免疫とウイルス」について学ぶ機会を頂きました。

免疫学がご専門の小野寺先生は、「ともすると専門的で難しそうな内容」を、小学校高学年ぐらいから大人まで幅広い層の方に理解していただけるようにと、工夫に工夫を凝らして分かりやすく解説してくださいました。

(概略)
・免疫ってなに? 〜2回目は早くなおるしくみ〜
・免疫のユニークなキャラクターたちとチームワーク
・免疫とコロナウイルス
・免疫力を高めるには?
・免疫が関係するさまざまな病気 
・免疫研究に関わった偉人たち(日本人)


食細胞(マクロファージ、好中球、樹状細胞)、リンパ球(T細胞、B細胞)、サイトカインなど、体の中に存在するこれらの細胞や物質は、それぞれが役割を持って複雑に絡み合い、免疫機能を発揮しているとのこと。

小野寺先生が「一見すると複雑そうな免疫系は登場人物たちが皆ユニークで、まるで人間社会を見ているよう」とおっしゃる通り、ふんだんな絵や例え話を使って学ぶ免疫の仕組みは、まるでヒーロー戦隊が協力し合いながら戦っているのを見るような面白さがありました。

この日、先生の解説と皆さんからの質問を含めて、 新型コロナウイルスの「感染経路」「箱や物についたウイルスについての考え方・対処法」「PCR検査や抗体検査について」「薬物治療の方向性」「BCGと国別感染率の関係」や、免疫システムについて「ストレスとコルチゾールレベル、免疫力の関係」「高齢者の免疫が下がる理由」「糖質と免疫力」「腸と免疫」「動物と人の間の感染」などについても学びました。

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また、「多くの人々を悩ませるアレルギー、日米双方で死亡原因の上位を占める心疾患、がん、脳卒中」これら全てに免疫系が関係していること、「そもそもウイルスは生物の条件を備えておらず、生物と無生物のあいだ」「人のDNAの3-4割はウイルス由来であること」などなど、興味深いお話を伺いました。

・・・セミナー後は、若い人では小学生、年配の人では70代の方まで、皆さんに「分かりやすかった」「とても勉強になった」と仰って頂けた会となりました。

新しい興味と好奇心の扉が開いたお子さんもいらっしゃったようです。

これもひとえに、クイズや楽しい絵なども取り入れて、私たちが理解することを最優先に講義してくださった小野寺先生のお陰です。先生の熱意に心から感謝申し上げます。

参加してくださった皆さん、質問を投げかけてくださった大勢の方々も、本当にありがとうございました。

引き続き、食事、睡眠、ストレスなどに留意して免疫細胞の働きを強めながら、皆さま、どうぞご自愛ください。
        







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Wednesday, May 13, 2020

パンデミックの今だからこそ学びたいマインドフルネス

外出禁止令が出てから6週間たった5月1日(金)、「パンデミックの今だからこそ学びたいマインドフルネス」と題した会をZOOMで行いました。

MSC(マインドフル・セルフ・コンパッション)・MBSR(マインドフルネス・ストレス低減法)認定講師 として、UCSD(カリフォルニア大学サンディエゴ校)マインドフルネスセンターで日々クラスを行われている(現在はZOOM)、ハースのり子さんをお迎えしました。  https://mindfulheartcenter.com/profile/

会は、パンデミック下で過ごす今の私たちの気持ちや、このセミナーに参加したきっかけなどをシェアして始まりました。

「早く元に戻りたい」「いつになったら働けるのか」「自分がanxiousであると感じることがある」「感情に波がある」という声や、「今しかできないことをしたい」「マインドフルネスについてしっかり学びたい」という声など、様々でした。

「マインドフルネス」という言葉は、サンスクリット語で「Sati」、日本語にすると「念」「気づき」と置き換えられ、「今ここに在る」「今のありのままを受け止める」という意味になるそうです。

実際の瞑想体験の時間では、自分の中から湧いてくる想念や雑念に対して、一切「良い・悪い」の判断をせずに、そのまま眺め、また呼吸に戻っていく練習をしました。

私たちの多くから「雑念が出てくる」というシェアがありましたが、それに対して興味深い脳科学をのり子さんから教わりました。

ディフォルト・モード・ネットワーク」といって脳が特に今何もすることがない、比較的安全とみなすと、このネットワークが活動して「何か問題はないかな?」と脳をスキャンするそうです。その影響で心は「さまよう」ように出来ているとのこと。

「そんなとき、雑念に価値判断を加えることなく、また静寂に戻れば良いのです」と仰る のり子さんの説明に救われ、腑にも落ちました。


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また、「セルフ・コンパッション」のコーナーでは、大切な人が辛い時には私たちの誰もが優しい言葉をかけるように、自分にもそれをしてあげることの大切さを伺いました。

実際に自分の体の色々な箇所にそっと手を当てて、出てくる自分の感覚、感情を味わう練習を通して、のり子さんの「自分への慈悲、慈愛が大切」という言葉が染み入りました。

 ・・・色々なことが短期間で劇的に変わった今、そしてこれからも社会の様々なことが変化して行くかもしれない先の見えない今だからこそ、自分の心と向き合い、「今ここ」を生きようとマインドフルネス講座に参加する方が増加しているそうです。

今回、私たちがのり子さんから学ばせて頂いたことは、時間の関係もあり、マインドフルネス、マインドフル・セルフ・コンパッション、マインドフル・ストレス低減法の導入部分ではありましたが、「これをきっかけに更に学んでみたい」「日々の暮らしに取り入れて行きたい」と言われた参加者がおられ、初めの一歩としてのキッカケになったことを嬉しく思いました。


とてもお忙しいスケジュールの中、私たちのためにセミナーを行ってくださったのり子さんには、心からの感謝でいっぱいです。本当にありがとうございました!

参加してくださった方々、ご自分の思いや気づきをシェアしてくださった皆さんも、ありがとうございました!

引き続き、どうぞ皆さま、ご自愛ください。







Monday, April 20, 2020

ZOOMぽーと会 「お話会」

パンデミックにより長引くStay-at-Home orderのもと、「誰かと会って話したい」という思いが募る4月11日(土)、ぽーと会は初のZOOMを使った会を開催しました。

お子さんの学校が休校になり、エッセンシャルワーカーを除いて働く家族も自宅勤務となった今、お母さんや主婦にとって、良いこと、楽しいこともある反面、ストレスの溜まりがちな時でもあります。

そこで今回のぽーと会は「お話会」と称して、「誰かに聞いてほしいモヤモヤ」や「この期間に経験している良かったこと」「自宅禁止令が明けてからの、これからのこと」などを、参加者の一人一人に日本語で思い切り話していただく時間を過ごしました。

ゲスト参加者には、SDLAや日本全国で幅広い年齢層のお母さんの話を聞き、励まして廻る「いのちの寄り添い人 Birth Doula」のタカヨさんをお迎えしました。

外出禁止令下の自宅で経験していることは、「楽しいこと」「モヤモヤ」ともに十人十色でしたが、皆に共通する素敵なアドバイスをタカヨさんから頂きました。

・いま感じていること、特に不安や怖さ、イライラなど自分にとって気持ちの良くない感情を紙に書き出してみる。
・書き尽くすことで、自分でも気づかなかった自分を知ることになる。
・その時、どんな自分が出てきても受け入れる。

・自分の楽しみは何か? その楽しみを増やしていくこと。その時、Guilty Conscious(罪悪感)は持たなくて良い、と自分に言ってあげる。

・今のこの時期は、自分と向き合う、またとないチャンス
・外出禁止令が開けて世界に入っていく時のため、自分の中で必要なもの、そうでないものを整理しておく。


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また、命の寄り添い人としてこれまで無数のお産に立ち合ってきたタカヨさんならではの「家はお母さんの子宮の中と同じく、安心していられる心地よい場所」というお話も伺い、外出禁止令下の今は時には家族との葛藤もあるものの、原点はコレなんだということを再認識させて頂きました。


・・・今の時期にこそ心がけたい自分の心のケアについて、素敵なお話をしてくださったスペシャルゲストのタカヨさん、本当にありがとうございました!

ZOOMぽーと会に参加してくださった皆さんも、ありがとうございました! 最後は皆さんの顔が輝き、元気と勇気をいただきました。

・・・外出禁止令が開けるまでには、まだ少し時間がかかりそうです。皆さま、引き続きどうぞ ご自愛ください。



Saturday, February 29, 2020

良いリーダーシップとは ~リベラルアーツの意義~



2月のぽーと会は、リーダーシップとは如何なるもので、どのようにして育んでいくことが出来るのかについて、リベラルアーツ教育の意義と絡め合わせて解説していただくワークショップ型セミナーを開催しました。

講師には、ハーバード大学ケネディスクールでリーダーシップ学に出会い、魅せられ、「人生と世の中を豊かにするリーダシップ学を多くの人に知ってほしい!」という思いを抱いたと仰る渡邊竜介さん(https://developingleadership.net/about)をお迎えしました。
日本でもリーダーシップ教育やリーダーシップ論などが台頭してきた昨今ですが、アメリカではリーダーシップ学という既にしっかりと確立された学問があるそうです。

「リーダーシップ」という言葉を聞いて私たちの大半が思い浮かべるイメージは、おそらく組織の統率力、目標設定や遂行力、責任の取り方などなど、具体的なスキルではないでしょうか。

けれど渡邊さんから教えていただいたことは、リーダーシップとは、それらスキルや知識など目に見えるものではない、もっと根底にある「意識下の自分」を知ることから始まるというお話でした。

グループワークや渡邊さんからの投げかけを通して、その「意識下の自分」というものに、参加者一同たっぷりと向き合う時間を過ごしました。

ほかにも、知性とは人が世の中や出来事を如何に意味づけるかということ、発達とは意味づけの器を大きくしていくということ、感情が起きたときに一度そこから離れて視点を変えて見る、リーダーには「役割」に対する周囲からの期待があるが各人の其れに100%応えることはできないことを知っておく・・・・などなど、ずっと忘れずにいたい素晴らしいお話をたくさん伺いました。



またHarvard CollegeやAmherst Collegeを例にとり、リベラルアーツの大学ではUndergraduateでリーダーシップを特に教えないにも関わらず、学生達が4年間で見違えるようなリーダーシップを身につけて成長していく、それはリベラルアーツ教育の三本柱である「Academic」「Extracurricular」「Residential Life」という豊かな環境によるところが非常に大きいとのことでした。


参加者から寄せられた感想の声をご紹介します。
「リベラルアーツ教育がもたらすものについて知りたいと思って参加したが、一般的に知られていることとは別の角度から意義を知ることが出来た」「自分はいったい誰なのか、客観的に考える機会を頂いた」「今後の人生の都度で立ち止まり、自分の人生の意義を見つめなおすことをしていきたい」「自分の意識をどこに向けるのか、自分が何に対して価値や幸せを感じるのか、ということをジックリ考えて自分と向き合える大切な時間だった」「これからの生き方を考えるにあたり、絶好のタイミングで出会えたセミナーだった」「私の人生の唯一無二のリーダーとしてリーダーシップを発揮していくことで、ひいては社会貢献につながっていくことが出来れば嬉しい」・・・と、紹介しきれないほどの声がありました。

・・・ありとあらゆる人間関係や自分の生き方に通じるリーダーシップ学、そして、テクニックとしてではない「目に見えない部分」に光を当てたリーダーシップ学を学ぶ貴重な機会をくださった渡邊さん、本当に有り難うございました。

参加してくださった皆さんも、有り難うございました!




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